myself interview "東京"
nis:sinさん、こんにちは。
sin:やあ。
nis:そしてお帰りなさい。
今回の旅はいかがでしたか?
sin:良かったよ。
毎回のことながら、今回も色々あったけどね。
nis:今回は何処に行って来たのですか?
sin:東京。
nis:またどうして東京へ行こうと思ったのですか?
sin:七瀬のFCイベントに当たったからだよ。
1年に1回だし、去年のFCイベントも良かったからね。
ただ、入場者数が限られているから、ハガキを出しても当たらない人もいるわけで。
まあ、今回は仕事を休まないといけないこともあったから、ハガキ出してみて当たったら考えようかと思ったわけ。
当たらなかったら、もう行く、行かないの問題じゃないからね。
nis:そうですね(笑)
でもFCイベントって、ファンなら是が非でも行きたいところなんじゃないですか?
sin:でも、実際のところはそうでもないんだよね。
日程とか金銭面とか、やっぱり行くにしても色々弊害を乗り越えなきゃいけない人も多いし。
今回なら平日だし、東京だし、という感じで。
平日って社会人ならまず働いていると思うし、学生は学校でしょ。
東京に住んでいれば、仕事帰りや学校帰りにっていう考えも出来そうだけど、わざわざ遠征しなきゃいけないっていう人の場合はね・・・
正直、きついと思うよ。
距離にもよるけど丸1日は確実につぶれる人が大半だと思う。
僕も結局、2日休んでいるし。
まあ、それでもFCイベントだから、無理してでも来る価値はあると思うけどね。
nis:なるほど。
そんなに簡単なことじゃないんですね・・・
まあ、それは普段のライブ参戦も同じだと思いますが。
社会人にとっての参戦って、やっぱり弊害多そうですからね。
「何で休むんだ?」とか「休んでいいと思っているのか」とか言われてそうで怖いです。
さて、そんな中、無事参戦を許されたsinさんですが、今回は何と夜行バスを使ったとか。
これには驚きましたよ。
だってsinさんと言えば、あの横浜の事件が・・・
sin:もういいよ、その話は。
nis:いやいや、これを抜きにして今回の夜行バス使用は語れないでしょう。
sin:そんなことはないよ。
nis:本当にそうですか?
噂によるとリベンジがかかっていたとか。
sin:どこからそんな話を・・・・
nis:やっぱり。
全てお見通しですよ(笑)
あの事件って、確か4年前ですよね。
だから今回は4年ぶりに夜行バスを使ったというわけですか。
はぁ・・・
sin:そんな、妙に納得しなくても。
nis:いや、覚えていますよ・・・
あの時は大変でしたからね。
sin:もうその話はしないでおこうよ。
nis:何故ですか?
別にいいじゃないですか。
sin:世間一般に公表できるような話じゃないだろ?
nis:確かに。
まあ汚点ですからね(爆)
気持ちはわかりますよ。
sin:こいつ・・・
言わせておけば・・・
nis:まあまあ、そんな怒らずに。
わかりましたよ。
あえて触れないでおきましょう。
後はまあ、読者の皆様のご想像にお任せする形で(笑)
sin:それでいいんだよ、それで。
最初からそうしておけばいいんだよ。
nis:何かちょっと雰囲気が悪くなってしまいましたが、気を取り直して先へと進めていきましょう。
その夜行バスですが、値段的には実際、どの位するものなんですか?
sin:値段はまあ、各社によってバラバラだけど、安いのなら片道4300円っていうのがあったよ。
nis:4300円?
破格じゃないですか。
いや~これはお得だな。
sin:まあね。
安いのは夜行バスの最大の魅力だから。僕が今回使用したバスも往復で1万くらい。
本当に新幹線や飛行機なんかと比べると安いよね。
nis:それで、そのバスに乗って東京へ向かったと。
今回って向こうで何をするかとか、事前に予定を立てたりしていたのですか?
sin:ああ、ある程度はね。
何も調べないで行くと、結局空き時間とか暇になるから、それは勿体ないなと思っていたし。
だからまだ行ったことがない観光地に行こうと決めていたよ。
nis:そうなんですか。
それで、今回は何処へ行こうと?
sin:幕張。
nis:幕張ですか?
幕張って何かあるんですか?
sin:幕張メッセっていう大きな建物があって。
それを見に行こうかと。
よくフェスやライブで使われる所だから、一度見てみたくて。
nis:sinさんは何かそういう建物とか好きですよね・・・
今年の夏に札幌行った時も、ZEPPの見物に行っていたようですし。
昔から興味あったんですか?
sin:全然。
昔は興味なかったよ。
高校くらいからかな・・・
何となくいいなと思い出して。
その頃って、本当いろんな分野のことが知りたかったから、本屋で雑誌読んだりとかしていて。
それで、本に載ってある建築物の写真って、かなり上手いこと撮れているじゃない?
「目指せ、理想の家」みたいなやつとか。
それに凄く惹かれてしまって。
それからかな・・・
何か少しずつ気にするようになったのは。一種の芸術心なんだと思うけどね。
nis:そうですか。
まあ、誰でも芸術心は持っていると言いますからね。
その1部分が目覚めてきたということなんでしょう。
それで、当日の幕張の様子はどんな感じだったんですか?
sin:当然なのかも知れないけど、全然人がいなかったよ。
平日の朝だから東京駅は凄い人で、幕張へ向かう電車にも結構人が乗っていたから、やっぱり東京は何処へ行っても人が多いなと思っていたんだけど、実はみんなTDL目当てだったようで(笑)
幕張へ着くと、もうガランとした感じで。
でも凄い晴れていていい天気で。
駅を出るとすぐに大きなビルがあって、少し歩くと、かの有名な高級ホテル「ニューオータニ」が。
その周りにも幾つかホテルがあったりして。
個人的には良い雰囲気だったよ。
それから少し歩いて幕張メッセへ。
メッセはもう、見た瞬間、凄いなと思ったね。
様式美というか、何かその近代的な建築方式に圧倒された感じで。
建築の好き嫌いって大体が初めて見た時の感覚なんだけど、メッセは僕の期待通りというか。
催し物は何もやってなかったけど、別にそういう目的で来た訳じゃないし、見物だけで充分堪能できたよ。
それから次は千葉マリンスタジアムへ向かったんだ。
少し歩いて歩道橋を渡って、また少し歩いたら見えてきて。
外周を1周周ったんだけど、もの凄い向かい風が吹いていて、飛ばされそうだった(笑)
本当に凄い風だったよ。
しかも冷たいし。
すぐ傍に海があるから、そこからの浜風だろうな。
マリンスタジアム自体はちょっと改修工事をしていたこともあって、あまり綺麗な感じじゃなかったけど、予想より大きくて。
球場もそのうちいろいろ周ってみたいね。ちょっと興味アリです。
できればそのついでに試合も見られれば、最高かと(笑)
それで、次はそのスタジアムのすぐ傍の海へ。
冬の海は昔からちょっと興味があったんだけど、実際に来たのは今回が初めて。
やっぱりちょっと感じるものがあったよ。
もちろん、誰一人そこにはいなくて、ちょっとした貸し切り状態だったんだけど(笑)
一応、記念に写真撮ってきたから、機会があればHPに載せるかも。
さて、こうして一通り幕張を堪能した僕は、JRに乗って、再びあのゴミゴミした東京へと帰っていくのでありました。
nis:そうですか、良かったですね。
sinさんのインスピレーションに働きかけてくるものも多かったようで。
知らない土地で新しい刺激を得る。
これは旅の魅力のひとつですからね。
さて、東京に戻ったあと、既に時間は昼をまわっていたと聞きました。
昼からはクリスマスパーティーに参加されたんですよね?
sin:ああ、そうだよ。友達主催のパーティーにね。
nis:クリスマスパーティーというだけに、結構盛り上がったのでは?
sin:それが、実はそうでもなくて。
nis:あらら。
これまた期待ハズレですか?
sin:いや、別に期待ハズレじゃないよ。
実際、あんなものだろうと思っていたし。
nis:何か原因が?
sin:原因はね・・・まあ、多々あると思うんだけど。
幹事が友達だから、あんまり強くは言えないよ(笑)
nis:それはありますよね。
わかります。
頑張っていたんでしょうね、その幹事さん。
多分、初めてだったんじゃないでしょうか。
企画して段取り決めて実行へって、やってみるとなかなか難しいものですからね。
私も最初は苦労しました(笑)
sin:そうなの?
nisさんなら何の問題も無さそうだけど。
nis:そうでもないんですよね。
あれをしないと、これをしないとと、気苦労が絶えなくて・・・
sin:そっか。
まあ、幹事をするにしても楽しんでやりたいよね。
間違っても苦しんではやりたくないし、やらせちゃいけないよね。
nis:周りがそれを分かってあげることが重要ですよね。
sin:そうそう、その通り。
何か今日は座談会みたいだな(笑)
nis:まあ、ある意味、忘年会みたいなものですから(笑)
sin:そうなの?
それは知らなかったな。
まあ、このインタビューはいつもより無礼講だなって気はしていたけど。
nis:まあ、楽しくやりましょう。
で、話を戻しますけど、そのパーティーでは、どんなことをしたのですか?
sin:最初にビンゴゲームをやって、その後ケーキ食べたりカードを書いたりして、最後にプレゼント交換って感じだったよ。
nis:sinさんは何をもらったんですか?
sin:CD。
聞いたことがない人のものだから、何とも言えなかったね。
まあ、音楽なんてそんなものでしょ。
音を楽しむんだから。
ジャケットを楽しんでも仕方ないよね(笑)
nis:フフフ(笑)
さて、そのパーティーでは「社会人を送る会」も兼ねていたとか。
sinさんはもう早くに社会人となった方ですが、今回、新しく社会人になろうとしている人達に向けてはどういう言葉を送ったんですか?
sin:ありきたりな感じだよ。
まあ、とりあえず頑張ってと。
あとは自分を信じることが大事だよね。
迷ったり悩んだりすることは、どんな職業でもあると思うし、そういう時にはもう自分の選択を信じてやっていくしかないからね。
良いにしろ、悪いにしろ、自分はこう思うっていう考えを持つことが大事だと思う。
それがあるかないかで、この先かなり変わっていくと思うよ。
nis:随分、立派な意見ですね。
感心しました。
sin:たまには、ちょっと格好良いコメントを言ってみたりして(笑)
nis:さて、そのクリパも盛況のうちに終わり、いよいよ七瀬さんのライブへ向けて移動することになるのですが。
この時点で、sinさんが教会ライブを見るに当たって、期待していたものは何だったですか?
sin:教会ライブ自体は去年経験しているから、雰囲気とかは掴めていたんだけど、時間が短くてね。
だから今回はもう少し長くやってくれたらいいなと思っていた。
それにバラードライブだから、まだライブで歌ったことがない曲とかもやって欲しいなと。
後、去年の教会ライブで初めて聞いて、印象に残った「時の風」をもう一度やって欲しいなと。
その3点を思いながら、ライブに望んでいたね。
nis:なるほど。
まあ、人それぞれ好きな曲はあると思うのですが、初めて教会で聴いた「時の風」は良かったですよね。
私も凄く好きなんですよ、あの曲。
聞いた時から忘れられなくて。
さて、段々と会場へ人が集まってきました。
今回は久しぶりに見かけた友達とかいたのですか?
sin:何人かいたよ。
会いたかった人もいたし、まさか来ないだろうと思っていた人が来たりとかで、いろいろ交流できた。
そういう意味では開場前って、貴重な時間だよね。
でも、一番話したかった人とはほとんど話が出来なくて・・・
それはちょっと心残りだったけどね。
nis:そうですか。
まあ、友達も多いでしょうから、仕方ないのかもしれませんね。
今回はチケットであるハガキにスタンプを押しての入場だったと聞きましたが、星座によって内容が違うなんて、ちょっと凝った試みでしたね。
あれは一種のクリスマスプレゼントだったんでしょうか?
sin:おそらくね。
結局ハガキを回収してどうこうって話もなかったし、あのスタンプ自体がそうだったのかも。
ライブ後に押すとなると、とても混雑しそうな感じがあったから、開場前に押すようにしたんだと思うよ。
nis:さて、ここからいよいよライブ本編の話に入っていこうと思うのですが。
まず、オープニングでいきなりの驚きがあったと。
一体何があったんですか?
sin:タップダンス。
nis:タップダンスですか?
sin:そう、タップダンスだよ。
驚いたよ、本当。教会でのライブだから厳かな始まりを予想していたのに、いきなりタップダンスを披露されて。
まあ、空気を暖めるには良かったのかもしれないけどさ。
nis:それはまた奇抜なアイデアですね。きっとまた七瀬さんの考えなんでしょう。
あの方も人を驚かすのが好きな方ですから(笑)
さて、では曲の解説と流れについて話していって頂きましょう。
最初の曲は「目下の恋人」でした。
この曲に関しての印象と、この曲を最初にもってきた意味を感じ取った範囲で教えてください。
sin:「目下の恋人」は、メロディーに歌詞を乗せていくような歌い方だった。
朗読のような感じで、いつもとは違った雰囲気で。
最初にこの曲をもってきた意味はおそらく、一番教会にあった感じだったからじゃないかな。ピアノ始まりだし。
もしくは、感動のLEの名残かもしれない。
今年の1年を締めくくる様なライブとして、この日を迎えたといっても過言じゃないと思うからさ。
nis:なるほど。
いつもとは違った「目下」だったわけですね。聞いてみたかったものです。
さて、その次の曲には、先程言われた”感動のLE”からの曲、「愛ノ詩」が届きました。
この曲の印象は?
sin:「愛ノ詩」もいい曲だよね。
LEやGIGでは何度か弾き語りを披露していたけど、ピアノが高田由紀子さんになると、より魅力が引き出されていた気がする。
丁度、LEのスタート、市川公演のラストも高田&七瀬コンビだったよね。
あの時もいいなと思ったけど、今回も良かったよ。
ただ、声がまだ完全には起きてないのかなとも思った。
サビの張り具合で、少しね。
まあ、教会だけに微妙なところも感じたりしてしまうのが、悪いなとも思うんだけど。
それでもクオリティーは高かったよ。
nis:七瀬さん、昔から「まずパーンと出さないと、なかなか声が起きてこない声質らしくて」と言っていましたからね。
そういう微妙な部分を感じた人は他にもいるのでしょうか。
まあ、曲に浸りきっているとそんなことはどうでもいい感じもするのですが(笑)
さて、今日初めてのMCがあった後、「月の物語」へと時間は流れていきます。
ステージ上に置かれた机と椅子。
その椅子に腰掛ける七瀬さん。
机には何やら本のようなものが置かれています。
バックのビジョンの絵が変わり、バンドの方々がそっと曲を奏でながら、七瀬の朗読が始まります。
そこはまるで七瀬の部屋に招待されたような、そんな雰囲気だったと。
sinさんはこの雰囲気をどう感じましたか?
sin:良かったよ。
隣は途中で寝ていたけど(笑)
物語を読んでいる時は、その中に出てきた言葉で次の曲は何かを推測したりしていたかな。幾つか当たったのもあったけど、よく聞いていないとわからなくて。
曲が始まると、ああ、なるほどと思うんだけどね。
まだまだ僕も甘いなと思ったよ(笑)
nis:(笑)
さて、その最初の物語の後、始まった曲は「しあわせなじかん」でした。
この曲の印象は?
sin:出だしの雰囲気が好きだね。
それに歌われる度に良くなっていっている気がする。
GIG02で聞いた時よりも、断然クオリティーは上がっていたよ。
去年も歌ったと思うんだけど、この曲はこのライブによく合うよね。
本当そう思う。
優しいし、ラストクオーター発売時よりも今の方が、七瀬としても合ってきているんじゃないかな。
今後もし、この教会ライブが定番になるなら、この曲もきっと定番になる気がするよ。
nis:そうですか。
それほどまでに良かったとは・・・。
今後にも注目ですね。
さて、次は一変して「銀色の舟」が届きました。
この曲は去年のFCイベントで初披露された曲でしたが、今回聴いた印象はどうでしたか。
sin:楽曲の良さが充分に出ていたね。
歌い終わった時に、七瀬的にも満足そうな感じが伺えたし。
楽曲としては2000年に発売されたFOXTROTに入っているんだけど、なかなかツアーでは披露されなくて。
それで去年のFCイベントが初披露となったわけなんだけど、良い曲だよね。
僕は当時から結構気に入っているよ。
語りについては当時のセルフを読んでみて。
バラードを作っても、単なるバラードにならないところに七瀬の良さがあると思うんだけど、この曲はまさにそれを代表するような楽曲だと思う。
また機会があれば歌ってほしいね。
nis:やはりこの「銀色の舟」は良かったですか・・・
去年も好印象でしたよね。
はぁ・・やっぱり行けば良かった。
さて、気を取り直して次に参りましょうか。
nis:さて、次に来たのは久々の「fragile」でした。
LE2000ではバラードverになっていたため、実質は99年のZEPP SAPPORO、お誕生日ライブ以来ということになるのでしょうか。
印象の方はいかがでしたか?
sin:今回はバックバンドがいつもとは違ってチェロとかサックスとか入っていたため、原曲とはまた違うアレンジになっていた。
曲自体は哀愁漂うメロディーなんだけど、今回は何か、どちらかというと明るい感じで。
ただ、2番のサビの辺りで歌詞を間違えてしまって。
楽譜を置くようなスタンドに歌詞の紙が置いてあって、曲によってはそれをチラチラ見ながら歌っていたんだけども、それでも明らかな間違いをしてしまって。
それで、その後のサビの繰り返しがあるところでもう1回間違えて。
これでもう集中力が切れてしまったみたいで・・・
その後は流していたね、完全に。
あれは残念だった。
まあ仕方ないんだけどね、間違えるのはさ。
特に七瀬の場合はよくあることだし。
でもね、「fragile」が良い曲なだけに、個人的には残念だったなと。
nis:そうですか。
まあ、気持ちはわかります。
好きな曲で間違えられるとね・・・
まあ、次回に期待というところですか。
その後続けて歌われた曲は「Cryin in the rain」でした。
この曲は今回が初披露となったわけですが、初めてライブで聴いた感想はどうでしたか?
sin:イントロを聞いた時はまさか、と思ったよ。
僕の好きな曲のひとつに「憂鬱な月を抱きながら」という曲があるんだけど、この曲と同じ位、ライブではやらないだろうと思っていた曲だったからね。
聴いた感想としては、まあ普通というか、あまり印象には残らなかった。
これからもっと歌っていけば、魅力が出てくるんじゃないかな。
そういう曲は多いからね。
「美しい日々」にしても、「傘に隠れてキスしよう」にしても、ライブでは歌われてない曲だし、こういうFCイベントでもないとやってくれなさそうな感じもするから、そういう面での期待はしているよ。
nis:確かにまだまだ歌われていない曲も多いですからね。
これからもこういうライブがあるとしたら、出番が与えられるかもしれませんけど、それは誰にもわからないことですから。
さて、3連続で楽曲を歌い上げた七瀬さん。
その最後を飾ったのは名曲「さよならを聴かせて」でした。
確かこの曲は去年も歌われていたような気がするのですが、今年の印象、もしくは去年と比べてみての印象等を聞かせて下さい。
sin:僕も名曲だと思うよ、この曲は。
この曲には個人的に色々思い出があって、聴く度にそれを思い出したりしてしまう。
まあ、誰でもそういう曲はあると思うんだけど。
で、去年、ライブで初めて聴いた時は、そういうこともあって凄く良く聞こえて。
その前に演奏された「眠れない夜」もそうなんだけど。
でも今年はそこまで感情的になるというか、思い出が頭を駆け巡るといった感じにはならなくて、個人的には「やっぱり良い曲だな」という程度で。
演奏もラストのランランラン・・・のところは段々盛り上がっていく感じさえあったし、CDとは違って寂しくないというか、何かそれを受け入れているような空気を感じたというか。
上手く言えないけどまあ、そんな感じだったね。
nis:sinさんにもそういう曲があるんですね。
私の場合は・・・まあ、長くなるからやめときましょうか(笑)
さて、この後またまた朗読がはじまります。
この時の朗読のバックサウンドは、何とあの「a piece of memory」でした。
そうです。
もう何が言いたいかはお解かりですよね。
朗読が終わった後、流れた曲はGIG99でも歌われた「恋心」のアコギverでした。
この曲、そしてこの流れの印象はいかがでしたか?
sin:「a piece~」が流れた時点で、次は「恋心」だろうと思ったよ。
今年はGIG04でも演奏していたけど、アコギverを聞くのは久々で。
恋心は本当に毎回、色んなアレンジがされているよね。
IDに収録されているアコギver、TV「fun」で歌われたストリングスver、GIG02のようなポップなver、Wアンで歌われるアカペラver・・・・
まあ、いわばそれだけ様々な場所で歌われているということなんだけど。
今回はアコギverだったけど、バックバンドが違うから、またいつもとは違った感じに聞こえて。
これもまた良かったし、これからもいろんなアレンジで楽しませて欲しいね。
nis:そうですか。
アレンジやミックスというと、中にはあまり気にいらないものや原曲の良さを潰してしまうものがあったりするけど、恋心に関しては、そういう感じはないですよね。
これは単に原曲が良いからなんでしょうか。
個人的には「世界はこの手の中に」のMonky mixを聴いてみたいですね。とても面白そうですから(笑)
さて、その「恋心」の次は、同じアルバム「paradox」に収録されているバラード「こんなに愛しても」です。
この曲の印象は?
sin:「こんなに愛しても」はLE04でも歌われていたように、最近の七瀬にとって、とても重要なバラードになっていると思う。
今年は各地のイベントにも多数出演した七瀬だけど、この曲が歌われる事も多かった。
昔出したバラードが後になってまた良く聞こえてくるというのはよくある話で、七瀬も昔は「鳥になれたら」という曲がとても好きだったように記憶している。
しかし近年、心情の変化等もあり、「愛ノ詩」というこれまた、七瀬にとっての大事な曲が発表されたことによってこの「こんなに愛しても」が再び七瀬の中で開花してきたように思う。
まあ、これはあくまで僕の個人的推測だけど、この曲が持つ刹那さと、「愛ノ詩」が持つ穏やかさが丁度、対極の位置にあるような気がする。
所謂、対になれる存在というか。
だから七瀬曰く「最強の2曲」だと。
この日に歌われた「こんなに愛しても」も非常に良かった。
楽曲の良さ、感情の入れ方、共にクオリティーは高かった。
もしこの曲を他の誰かが歌ったとしても、魅力としては半減してしまうだろう。
それは刹那的人生を歩んできた七瀬だからこそ歌えるような気がするから。
経験は自分の糧となり、血肉となって染み込んでいくもの。
七瀬の歌声にはこの「こんなに愛しても」の主人公のような刹那的感情が含まれている。
それはちょっとやそっとの経験では得られない、特別なものだと思う。
そういう意味で、この曲を歌う意味は深い。
nis:大いに語って頂き、ありがとうございました。
曲ひとつにしても、そこに込められた感情などを汲み取ることが出来ると、より一層魅力が増しますよね。
七瀬さんが曲を作られた時の想いというのは、雑誌のセルフなどで紹介されていますけれど、それ以上はもう推測でしかわかりません。あとはそのメロディーから何を感じるか、が重要だと思います。
さて、しばし朗読の後、バックに大きな月が映し出されました。
続いての曲は「月に捧ぐ」です。
ツアーの時とはまた違った感じでしたが、どんな印象を受けましたか?
sin:かなり違ったね。
ツアーの時は原曲通りの重いギターとドラムがあったんだけど、この日のライブでは、そういった感じはなくて、むしろ聴きやすい感じに変わっていた。
個人的には原曲通りの方が好きだけど、今日は「月物語」を展開されていることもあって、特別verな感じで聴いていたよ。
nis:そうですか。
「月に捧ぐ」も良い曲ですよね。
さて、続いての曲は最近発売されたシングル、「万華鏡」のライブ初披露です。
これはどういう印象を受けましたか?
sin:実際のところ、あまりこの「万華鏡」は聴いてなくて。
まあ、曲の感じが今までと違っているから取っ付きにくいというのもあるけど。
印象は何か、淡々とした感じで歌っていた。
そこまでパッとした印象はないね。
まあ、これも「初披露の曲」という目でしか見ていなかったから、曲自体の感想は?と聞かれても正直、困るんだけどね(笑)
nis:わかりました。
万華鏡の後はバックが星空に変わり、そして次のメロディーが流れてきました。
曲名は「The Last Quauter」。
下弦の月は一体どんな音色で魅了してくれたのでしょうか。
そこのところをお聞かせ下さい。
sin:この曲はもしかすると、一番のハイライトだったかもしれない。
少なくともここまでの時点ではそう思えたね。
本当に素晴らしい出来だったと思う。
この曲は過去1度だけ聞いたことがあるんだけど、今回の感じはその時よりも格段に良かった。
まるでこんな曲があったのかと言わんばかりに。
TLQってアルバムとしてはあまり聴かれていないと思うのね。
それはそれまでの過去の曲の感じとは違いすぎて、聴く気にならないっていう人が多いんだろうけど。
発売時は僕もそういう気持ちだったし。
でも何回も聴いていくうちに段々と良く思えてきて。
アルバムのタイトルにもなっているTLQは、特にそうだった気がする。
それで今回がこの出来栄えでしょ。
もう言う事無いよね。
最高だったよ。
nis:これはまたベタ誉めですね、めずらしい。
そんなに良かったのですか?
このライブ、DVDで発売してくれないかな・・・
そしたら5枚は買うよ、確実に(笑)
さて、この濃密なライブも段々と終わりに近づいてきました。
しかし、七瀬がここで用意していたのは「Lovin you」「時の風」「サクラサク」という、朱玉のバラード3連発。
どれも非常にクオリティーの高い楽曲だったと聞いていますが、sinさんはどのように感じましたか?
sin:凄い良かったよ、この3連発は。
3曲とも去年も演奏した曲だけど、「Lovin you」は今年の方が良かった気がする。
教会ライブで聴くと、少しアステカ民謡のような空気を感じてしまうのは僕だけなのかな。
何か寂しい感じというよりも、また違った感じに聞こえたよ。
「時の風」は前にも言ったように期待していた楽曲だったから、イントロでもうゾクッときた。
やっぱり期待していた楽曲のイントロには過剰に反応してしまうよね。
多分5秒くらいでわかったと思う。
去年初めてここで聴いたのもあって、当時のライブを思い出しながら、曲に浸っていたよ。
「サクラサク」は、去年と比べると広がり方に違いがあったかな。
ライブの曲数からいっても今年は多いから、この時点で少し疲れが出たのかもしれないね。
それでもいい感じだったよ。
照明も合っていて。
特にそれが印象に残っているかな。
最後の方でパーッと右肩のライトが明るくなってきて・・・
感動的な瞬間だったね。
nis:そうですか。
それは良かったですね。
特に「時の風」はツアーで演奏されなかった曲なので、喜びも大きかったのではないでしょうか。
さて、充実した内容の今年の教会ライブも、とうとう最後の曲になりました。
ここまでのセットリストを見てみると、本当に様々な曲が歌われていますよね。
普段歌われない曲、今年のツアーでも感動的だった曲、ここでしか聴けない曲等・・・そうなってくると気になるのが新曲の存在なのですが、来年1月に発売される新曲「限りある響き」が未だ出てこないというのは意外だったのではないですか?
sin:そうだね。入場時に配られたフライヤーは新曲と新アルバムの告知だったし、これはきっと今日聴けるはずだと思っていたから。
でも、この時間になってもまだ演奏されてなくて。
これはもうないかなと思った。
nis:でも、MCで新曲の話が出てきて、その新曲が最後の曲だったという。
sin:そうなんだよね。
しかもその曲っていうのが、「限りある響き」じゃなくて2月に発売されるアルバム「The First Quauter」の中の1曲で、タイトルは「祈り」というらしい。
この曲に関してのコメントは以前、オフィシャルHPに掲載されていたから、タイトルだけは知っていて。
まさかここで聴けるとは思わなかったけどね。
nis:へぇ・・・それは驚きですね。
「祈り」って一体、どんな感じの曲だったのですか?
sin:前向きなバラードとでもいうのかな。
歌詞を聴く限りでは、そんな気がしたよ。
「誰より大事な人 誰より大切な人 心から祈るこの場所から あなたが幸せであるように」というような歌詞で。
メロディーも良くて。
あ、これは確か七瀬が作詞作曲したと言っていたな。印象としてはそんな感じで。まあ、このコメント
じゃ、うまく伝えられていない気はするけど。
僕は結構好きな感じだった。
他の人はどうかわからないけど。
アルバムの発売が楽しみだね。
nis:そうですか。
それはぜひ聴きたかったですね。
まあ、そのためにはライブに行かなきゃいけなかったのですが(爆)
その「祈り」で本編が終了。
しかし、いつものようにすぐに手拍子が巻き起こるといった感じじゃなかったそうですね。
sin:そうそう。
何かもう充分な感じさえあって。
これまで沢山曲をやってくれた事自体、去年と比べると奇跡みたいなものだからね。
去年は1時間半のライブだったのに、今年はこの時点で軽く2時間越えているし。 それに最後の曲が「祈り」でしょ。
新曲でしかも良い曲だったから、これ以上もう望まなくてもいいと思える空気になっていた気がする。
だからすぐに手拍子というわけじゃなくて、このまましばらくこの余韻に浸っていたいなというような感じだったね。
少なくとも僕はそんな気持ちだったよ。
nis:でも、七瀬さんとしては「あれ?」みたいな。
sin:だろうね。
MCでもそのことについて触れていたし。
やっぱり幾ら本人がやりたくても、お客さんが呼んでくれないと出ていけないからね、アンコールっていうのは。
事実、結構驚いたみたいだったし。
nis:何で呼んでくれないの?と。
sin:そうそう。
nis:まあ、そうこうするうちに手拍子が始まって、七瀬さんが高田さんを連れて再び登場。
2人だけが出てきたので、アンコールの曲は弾き語りだったのでしょうね。
sin:ああ。
曲名でいうと「限りある響き」。
そう、ここで新曲が演奏されたんだよ。
nis:おお、ここでまた新曲ですか。
今日はサービス満点ですね、七瀬さん。
sin:そうだね。
nis:「限りある響き」の印象はどうだったのですか?
sin:良かったよ。
イントロの後、歌がいきなりバッと始まる感じで。
歌詞は「好きだといって 全てだと言って抱きしめて 空は限りある響きだから ラララ・・・全てだと言って抱きしめて」というような内容。
もうどこかで試聴が出来るような気がするけど。
七瀬は「こんなに愛しても以来のしびれるようなバラード」と言っていた。
こちらは「祈り」と違って、求めていく方だね。
この2曲が入るというだけでも、次のアルバムは期待できると思う。
nis:そうですか。
そんな曲があの高田さんのピアノ1本で聞けるとは・・・
もう羨ましい限りです。
しかもこれだけで終わらないのが七瀬さんのいいところ。
実はもう1曲、用意していたんですよね。
sin:そう。これが七瀬のいいところだよね。
nis:で、その後、何を演奏されたのですか?
sin:今までがバラード続きで暗い感じだったから、最後は明るくと「Two of us」を。
nis:おお、Two of usですか。いいじゃないですか。
sin:いい曲だよね、これも。
nis:私はかなり好きですよ。
昔は毎日聞いていましたから。
sin:本当?
そんなに好きだったんだ。
まあ、今回のTwo of usは普通じゃないからね。
何せバックバンドが違うから。
nis:そうですよね。
それは一夜限りのTwo of usなんでしょうね。
sin:やっぱり何かメロディーが優しいよね。
多分ジャズとかもやっている人達だと思うし、そういう雰囲気を作るのも上手いと思う。
nis:空気でかなり変わりますよね。
曲によってもそうですけど。
sin:だから今回のTwo of usも去年のTwo of usも、それぞれが特別な感じで良かったよ。
nis:ああ、もしかするとこれが一番悔しいかも知れませんね。
新曲よりも自分の好きな曲の方が優先してしまうので。
やっぱり行けばよかったですね。
sin:(笑)
で、曲の最後はみんなで歌ったりして。
手拍子もやっていたしね。
七瀬もバラを渡しにわざわざステージから降りて後ろの方まで歩いていくし。
nis:それは凄いじゃないですか!
sin:驚いたよ。
でもそういうのも含めて今日はスペシャルな夜だったから。
何もかもが特別な感じだったんだよ。さすがFCイベント。
やるな、Risky Cat(笑)
nis:(笑)
そうですか。
まさに大団円って感じですよね。
みんなHAPPYというか。
いいですよね、そういう雰囲気って。
sinさんとしてももうお腹一杯って感じですか。
sin:もちろん。
もう充分だよ。
nis:そうですか。
今日はいろいろ貴重な話をありがとうございました。
sin:いえいえ、こちらこそ楽しかったよ。
nis:最後にひとつお伺いしたいのですが、ライブの後、去年のように手渡しでキャンドルをくれたとかはあったのですか?
sin:いや、今年はそういうのは無かったよ。
もうそれをしなくてもいいくらいの充実したライブだったからね。
こんなライブならツアーをやって欲しいくらいだよ。
東名阪で(笑)
nis:そうですか。
本当に今日はありがとうございました。2004年のインタビューはこれで最後となります。
また来年もどうぞよろしくお願いしますね。
sin:こちらこそどうも。
風邪ひかないようにね。
あと、もちの食べすぎには注意を(笑)
SETLIST
01 目下の恋人
02 愛ノ詩
03 しあわせなじかん
04 銀色の舟
05 fragile
06 Cryin in the rain
07 さよならを聴かせて
08 a piece of memory
09 恋心
10 こんなに愛しても
11 月に捧ぐ
12 万華鏡(新曲)
13 The Last Quarter
14 Lovin you
15 時の風
16 サクラサク
17 祈り(新曲)
ENCORE
18 限りある響き(新曲)
19 Two of us