大阪から東京へ。
その距離、約500km。
歩くといったい何日かかるのだろう。
そんな気が遠くなるほど離れた場所で行われた七瀬のツアーファイナルを、あの日、私は楽しむことが出来た。
ひとことで言うと、奇跡。
きっと何かひとつ欠ければ、ライブを楽しむことは出来なかっただろうし、そうなる可能性は90%以上あった。
そもそも私が東京へ行こうと思ったのは、ツアー3本目のZepp Nambaで素晴らしいライブを見た後。
私の誕生日に行われた地元大阪でのライブは、私にとって、数年ぶりに七瀬を見る機会であり、様々な興奮と感動がそこにあった。
また、旧知の仲である仲間や、このツアーで初めて出会った仲間と共に飲んだ打ち上げは、素晴らしいライブの後ということで、とても楽しく、この時を味わえる嬉しさに満ちていた。
仲間の多くはその時既に、次の公演を楽しみにしている旨の話をしていたが、私はこの1本に賭けたので、その先は考えていなかった。
1本とは言え、それで満足だったのである。
そして、なんばから帰って、興奮が冷める前に、ライブのレポートを書いた。
結果、文字数はなんと、35,000字。
これまでの人生で一番長いレポートである。
たった1本のライブに、どれだけ私が興奮していたかがわかってもらえるだろうか。
何度も言おう。
私はこの1本で満足だった。
そして、そのライブの余韻は、かなり長い間続いた。
セットリスト順に並べたプレイリストを聴くたびに、なんばで体感したライブが思い出され、興奮が蘇る。
七瀬の表情やステージの照明の色、新曲のこと、仲間のこと・・・
本当に素敵なライブだったと、毎日聴いては余韻に浸った。
1週間が経ち、Zepp Nambaの次の仙台PIT公演が行われた。
台風の襲来で開催が危ぶまれたが、無事に開催。
仙台のライブを終えた仲間の報告を見ると、良いライブだったらしい。
なんばの後も引き続き感動のツアーが続いていることを知り、嬉しく思った。
既に参戦予定を終えたため、仙台公演を含む後半の3本は、仲間の報告を楽しもう。
そんな気持ちで日々を過ごしていた。
そんな私に、心境の変化が訪れる。
いつものように七瀬を聴きながら、仲間が集まるオープンチャットを見ていると、fooさんが投稿。
読むと、ライブに行ける状況になったが、チケットが無く、探しているという。
fooさんは、2000年頃に知り合った旧知の仲で、今回のプロジェクトの主催者のひとりでもある。
忙しさ等からこのツアーへの参戦は諦めていたようなので、状況が変わり、行けるようになったと知って、なんとかチケットが見つかりますようにと祈った。
そして、彼にひとつでもいい情報があればと、誰かチケットを余らせている人はいないかと探すようになった。
もしそういう情報があれば、彼に伝えて、HAPPYになってもらえたらと。
しかし、東京公演は早い段階で売り切れていたこともあり、チケットの情報はなかなか無い。
東京での七瀬の人気はただでさえ高いのに、今回はツアーファイナル。
チケットは飛ぶように売れたに違いない。
難しいことを承知で探していると、あるサイトで2枚での取引を希望している方がいた。
私はこの時点で、ライブに行きたいのは彼だけと思っていたので、2枚じゃ多いな、1枚余ってしまうじゃないかと判断したが、そこでふと、私も行くことにすれば、彼もライブが見られるのではないか?という考えが頭をよぎった。
そして、それは現実的にできるのかを考え出した。
でも、条件がかなり厳しい。
やっぱり私のツアー参戦は、Zepp Nambaだけだなと思い、程無くして彼のチケットが無事見つかったこともあって、私の東京行きの話は頭の中で消えていった。
そのはずだった。
少し別の話になるが、私はなんばのレポを書いた後、ツアー後の企画が何かあればいいなと思うようになり、関西でオフ会を開催できたら楽しいのではないかと考え、仲間に相談を持ちかけていた。
ライブに行けた人と行けなかった人が集まることで、またいい交流ができるだろうと。
まして、このツアーで新たに加わった人からすれば、オフ会はより仲良くなれる機会のひとつ。
ツアー参戦を終えた私自身が、仲間から他公演の話を聞いてみたくて、場が欲しかったというのもある。
しかし、予定が合わず、札幌公演あたりで、このオフ会の開催は立ち消えになる。
ツアーで仲良くなった友達との再会を楽しみにしていた私は、残念に思ったが、少人数で集まるよりも、少しでも多い人数で集まる方が楽しいし、新しく加わった人が参加できるオフ会の方が実りがあると思ったので、納得した上での消滅だった。
そしてまた、いつものように、仲間が集まって話すオープンチャットを見る。
仲間は札幌公演をとても楽しんだようで、いい顔をした写真が挙げられていた。
打ち上げも、北海道ならではのおいしいものを食べて盛り上がったとか。
いいなあ。私もまたみんなと楽しい時間を過ごしたいな。
そんな気持ちが自分の中で自然と湧き上がる。
そして目にするのは、次の公演に当たる東京でのツアーファイナルへの書き込み。
東京でまた会おう!
次は東京で!
そんなツアーファイナルへの思いを目にして、本当にこのまま終わっていいの?という気持ちになる。
もちろん、チケットがソールドアウトということは知っている。
でも、1本も参戦できないまま終わるはずだったfooさんは、予定を調整し、チケットを見つけて東京へ向かうことが決まった。
もしかしたら、私にも出来るのか?
思いひとつなのか?
本当に大阪1本で終わっていいのか?
自問自答を繰り返す。
そして、ふと思い出した言葉。
「どうなるかじゃなくて、どうしたいかが大事。」
追いかけたい。
もう1回あの感動を味わいたい。
仲間と楽しい時を過ごしたい。
それが素直な本心。
だったらもう、答えはひとつ。
東京へ行こう。
無茶を言っていることはわかっているが、最初から諦めずに、努力してみよう。
やるだけやって、それでもダメだったら、その時諦めればいいじゃないか。
そう思って東京で行われるツアーファイナルへの参戦を決めた私は、まずチケット探しを始める。
頼るべきは、やはり仲間。
チケットがあれば行きたいと相談し、情報を集める。
すると、幸運にも仲間が私のチケットを見つけてくれた。
とても嬉しかった。
強く思いを持てば、運命は変わる。それを体験した瞬間だった。
次は移動手段に、家族や仕事の調整。
やるべきことは多いし、どれかひとつがダメなら、この東京行きの話は無しになる。
まして、台風襲来が見込まれる1週間。
どうなるかは最後の最後までわからないな。
そう思いながら、ひとつずつ調整をしていく。
家族の理解を得られるかは不安だったが、話してみると、むしろ後押しされた。
推しは、推したい時に推さないと!という家族の言葉が心に残った。
東京への移動手段は3択だったが、謎めいた台風の動きから、直前まで待って判断することにした。
仕事も、台風次第。
この台風は迷走する可能性が高く、先が読めない。
西へ西へと流れてから東へ戻ってくるという奇妙な進路をたどっているので、
当初よりも遅れて関西に来ると予想され、その日はなんと東京でのライブ当日。
思いきり当ててきた状況に、神に祈るしかない気持ちだった。
大阪に台風が来ると、仕事が入ってライブには行けなくなる。
かと言って、大阪よりも東側に台風が来ると、新幹線や飛行機が運休し、ライブには行けなくなる。
つまり、私にとっては、台風が大阪に来る前に、ライブへ行き、楽しんで無事に帰ることができる状況が必要。
しかし、それは予報円からして、かなり難しい状況だった。
日々変わる状況に冷や冷やしながら、とにかくなんとか行ける状況になってほしいと願う毎日。
仕事においては、大型台風の勢力から、大規模な体制が組まれる見込みとのこと。
念のため、当日でなく、前日にも当番を配置するという。
ますます行けない方へ傾く現実に、心が折れそうになる。
これはダメかも知れないなと何度思ったことだろう。
しかし、そんな悪い状況が少しずつ、変化を見せ始める。
まず、台風の勢力が急に落ちていった。
九州に上陸した時は、930ヘクトパスカルといった非常に強い勢力だったが、屋久島の山に当たって、力を吸い取られたかのように、980ヘクトパスカルほどにまで弱まった。
次に、台風の進路。
九州の長崎から曲がり、一気に大阪へ来るかと思いきや、台風が目指したのは室戸岬。
その次は和歌山県南の太平洋へ行き、熱帯低気圧に変わる見込み。
つまり、台風ではなくなるというのだ。
大阪には来ないどころか、台風ではなくなるというおまけつきに、ただただびっくり。
そして、雨の量。
今回の台風は、台風が居る場所以外でも、強い雨を観測しているが、大阪の雨量予想は、他県に比べると、はるかに少ない見込みとわかる。
なぜこれほど大阪には降らないのかは調べてもわからないが、とにかく降らないことは私にとって嬉しいこと。
これらの状況予測から、当初考えられていた仕事の体制は、次々と見直され、最終的には何の心配も無いため体制を組まないという決断!
つまり、仕事がなくなったのだ。
心配事のベスト3に入っていた仕事がなくなったことで、一気に東京行きの方向へ傾いていく。
チケットは手に入り、家族の理解は得られ、仕事はなくなる。
あとは、移動手段だけだ。
でも現実を見た時に、新幹線は計画運休を決め、静岡で多くの雨が降ったこともあって、完全に使えない状況。
飛行機もライブ当日は運休の見込み。
そうなるともう夜行バスしかないが、高速の通行止めや雨風の激しさから運休が相次ぐ。
つまり、移動手段が何もない状況だった。
ここまで来たのに、諦めるしか無いのか・・・
そんな絶望的な状況の私に、救世主が現れる。
それは、なんばの打ち上げで知り合ったSpica君。
初対面だったが、様々な共通点から打ち上げで仲良くなり、それから連絡を取り合うようになっていた。
彼はこの夏のツアーで全ての公演を周るほどの七瀬愛を持った方で、もちろん東京でのライブも参戦予定。
急遽東京への参戦を決めたことを伝えると、とても喜んでくれて、共に東京の地で会えることを楽しみにしていた。
そのSpica君もまた、飛行機や夜行バスなどの運休により移動手段をなくしていた。
だが、最後の切り札が、彼には残っていた。
車での移動だ。
最終手段として、台風で荒れる高速を通って、東京へ行くという。
同じように手段を無くしていた私は、この話を聞いて、すぐに返信。
私も乗せてもらえないだろうか。
Spica君は快く応じてくれ、2人での東京行きが決まった。
もしもあの時、大阪のライブで話していなかったら、私はきっと東京へ行けなかったと思う。
台風だから仕方ないと諦めていただろう。
でも、七瀬は私に素敵な友達を与えてくれた。
そしてその友達が、私を救ってくれた。
チケットも、移動も、友達がいたからこそ。
助けてくれた仲間には、心から感謝している。
こうして雨の中、大阪から出発したSpica君と私は、最善の策を探りながら、またお互いの知識や経験を活かしながら、深夜の高速を走り、東京を目指した。
神様が味方してくれたのか、渋滞に巻き込まれることなく、また、通行止めになっていた区間が短縮されたり、強い雨風の区間が短かったりと、様々な幸運が重なったこともあって、予定通りに走ることができた。
ライブ当日の朝、無事に東京へ到着した私たちは、互いにここまで来られたことを讃え合った。
本当に東京へ来たんだ。
自分の本心に従って、東京行きを決めてから1週間。
様々な困難を乗り越えて辿り着いた東京の青空を見て、私の心は大きな達成感で満ちあふれ、幸せに包まれていた。
前書きが長くなってしまったが、ここからはライブの話をしていきたい。
いつものように、これは私の主観で書いている。
同じように思えないところは多分にあるだろうが、まあそういうファンもいるだろうと思って、ご容赦願いたい。
感動のライブの模様が、少しでもあなたに伝われば幸いである。
ちなみに、今回のレポのMCのほぼ全てはSpica君の記憶によるもの。
彼の素晴らしい思い出しに拍手を送りたい。
もはやこのレポートの共同開発者であり、スペシャルサンクス。
こんなレポートでもサポートしようとしてくれることに大きな喜びを感じている。
このレポを読んで、もしも気に入ってもらえたなら、Spica君のことも讃えて欲しい。
よろしくお願いします。
では、ライブのお話を。
今回の私の席は、前から6列目の右側だった。
友達が急遽確保してくれたチケットだったので、いったいどの位置でライブを見るのか全くわからなかったけれど、会場でチケットを受け取って、F列と書いてあったので、なんばと比べてずいぶん前で見られることに嬉しさを覚えた。
行くことができるかわからないファイナルだっただけに、行けたらどんな席でも楽しむぞ!という気概はあったが、渡されたチケットに書かれたF列という記載を見て、とてもテンションが上がり、これも今回起こった数々の奇跡のひとつだと感謝した。
Zepp Diver Cityというライブ会場は、私にとって初めて見るハコで、楽しみにしていた。
実際に行ってみると、地上ではなく地下へ降りたところにあり、その綺麗さに驚いた。
山形から来ていたはまやんさんとご挨拶をした後、グッズの先行販売に並ぶ。
面白いはまやんさんのトークは、時間を忘れさせてくれた。
優しく接してくれて、ありがとうございました。
グッズは、黒のTシャツを購入した。
ツアーは今日で終わるが、このライブに来られた記念の品が欲しかった。
赤と黒の組み合わせは、私の中で七瀬を想起させる色であり、Tシャツはライブを想起させる。
この日の私の気持ちにピッタリだと思って、購入を決めた。
海風届くダイバーシティは、雨模様の天気予報とは違い、ところどころ晴れていた。
また、ガンダムやドラえもんなど、様々なキャラのお店や展示があり、ユニークな東京を感じることができた。
そんな場所で多くの友達と再会を果たすことができたり、久しぶりの友達に会えたり。
思い描いていた以上の景色がそこにあって、やっぱり来て良かったと強く思った。
会場でチケットを受け取った後、同じように急遽参戦を決めたfooさんと話すことができた。
お互いに来られて良かったと、各々の努力を労うとともに、改めてこの30周年プロジェクトに対する気持ちを聞いた。
忙しい中でも、熱い思いで取り組まれていることに感銘し、これから先も30周年に向かってプロジェクトが多くのファンにとっての幸せの場になるよう願った。
開場時間が過ぎ、そろそろ行こうかと動き出す。
階段を降り、チケットをもぎって、ドリンク代を払う。
コインをもらったら、会場の中へ。
まずはドリンク交換だ。
今夜はSpica君と車で来て、ライブの後上野へ行くことが決まっていたので、アクエリアスと交換し、Zeppお決まりのドリンクストラップをもらう。
ここのストラップはZepp Nambaと違って少し大きな黒い輪がついたもの。
ドリンクストラップにも、いろいろあることを知った。
まあ、使わなかったけど(笑)
ドリンクカウンターでドリンクを交換した後、後ろを振り返ると、たくさんの花が飾ってあった。
高島玲子さん始め、いろんな人が七瀬のツアーファイナルをお祝いしているようで、こうして無事に迎えられて、私もその場所にいることを嬉しく思った。
そして、30周年のライブで、ファン有志の花がたくさん並ぶ光景も見てみたいと思った。
花の前を通り過ぎ、会場の中へ入っていくと、なんばと同じように赤い照明に照らされたステージが見えた。
まだ誰もいないステージ。
会場はZepp Nambaとあまり変わらないように思えたが、見やすく作られていて、新しさも感じる。
自分の席を探し、見つけて座る。
すると、すぐ前にはわっつんとなかむーが。
同じ列にはSpica君もいる。
隣には、事前に知らされていた通り、いよちゃんとぷれが。
つまり、30周年プロジェクトの赤いラバーバンドメンバーが近くに多くいる風景だった。
F列という前の方の席だけでも十分な幸せなのだが、なんとそこに仲間がたくさん。
七瀬を見ながら仲間も見て楽しめるという2重の幸せを感じられるポジションに、大きな嬉しさを覚えた。
改めて、この席を用意してくれたことに感謝したい。
この東京では、本当に多くの友達と会えた。
50人以上いたのではないだろうか。
山形のはまやんさんを始め、東京に来られなかったら会えなかった仲間がたくさんいたし、中には本当に久しぶりに会えた方も。
また、なんばで出会ったイノさんやニノさん、としさんなども、もちろん集まっていて、懐かしさと新しさ、そして嬉しさが同時に起こっているという特別なひとときだった。
また、それぞれが台風襲来という異常な状況の中で、予定を調整し、あるいは変更して、ここに集まってこられたという事実から、ライブ前だけど、既に相当の嬉しさを覚えていた。
ライブ前に、たくさんのメンバーで集まって写真を撮影し、思い出を作る。
こうして写真を撮ることも、このツアーの楽しみのひとつ。
それを今夜も体験できて良かった。
主催者さん、カメラマンさん、どうもありがとう。
そして、ライブが近付いたので、席に戻る。
既にたくさんのお客さんが入って、最初に見たときより、少し熱気が上がっているように思えた。
再び赤い照明に照らされているステージを見る。
これからここでどんなステージが見られるのだろうか。
きっと感慨深いファイナルになるに違いない。
感動する場面がたくさん訪れるといいな。
そんなことを思いながら、ライブが始まるのを待った。
ちなみに、この会場だが、A列は無くなっていた。
理由はカメラ撮影のため。
何台ものカメラが通れるスペースを確保するために取り除いたのだろう。
ということは、このファイナルが映像化されるのかも知れない。
なんばで見たライブが良かっただけに、このツアーをパックして残すことができるのは、とても嬉しいことだと思った。
開演時間を少し過ぎた頃、照明が変わり、SEが流れる。
左側からメンバーが登場し、お客さんは次々と立ち上がる。
七瀬が出てきて、大きな歓声が沸く。
七瀬はそのまま中央へ。
少し何かを確かめるように周りを見た後、歌うモードに入る。
1曲目のRusty Nailが始まる。
イントロのシンセは、やはり控え目だったが、前の席だから、なんばより音が大きい。
ドラムもよく見える席だったので、メロディーを作っていくザックを楽しむ。
暗がりの照明の中、歌い出す七瀬。
その姿は自信に満ちている。
カバーとは言え、もう何度も歌ってきた曲。
私は2回目だが、七瀬は何度目だろう。
レコーディングも合わせると、相当な数になるはずだ。
もちろん、このツアーでは6回目。
板についた歌い方で、響かせ方で、次第に七瀬の世界へ引き込んでいく。
サビに入り、お客さんの腕のフリが入ると、七瀬の中でもまた扉が開くのだろう。
より引き込む力が強まった気がした。
音を感じ、音を楽しむ。
そんな音楽の原点を七瀬もファンも楽しんでいるようだ。
今夜はツアーファイナル。
まして台風の中のファイナルといってもいいだろう。
全国各地からファンが集まってきたことも、きっと感じているはず。
ただのファイナルじゃないと思っている私のようなファンを前に、来てくれたからにはと、強い思いで臨んでいる七瀬とメンバーが、1曲目から気合いを入れて素敵なライブにしようと努力していることがわかるようなラスネルだった。
ハイライトは朝を迎えるーから。
あの下からグッと持ち上げていく歌い方と声と響きは、七瀬らしさが一番出た場面。
暗がりの中から立ち上がる炎のように、次第に熱気を帯びていくステージで、七瀬の歌が大きく響き、魅了する。
その様は、なんばよりも力強く、魅力的だった。
ちなみに、なんばのレポで書いた私の違和感に関しては、答えが出た。
メロの中のドラムが疾走感を弱めて重厚感を増やしている。
これがXとの大きな違いであり、答えだった。
原因は、シンセの鳴り具合ではなくドラムだったのだ。
単なるカバーじゃ面白くないという七瀬のアイデアなのか、それとも周りからの提案なのかはわからないが、私の中のラスネルは疾走感のある曲という思い込みがあったのだろう。
別物と思いながら、重ねるような思いを持ってしまって、申し訳ない。
予習が足りなかったなと反省した。
あと、1番バッターの役割は確実性よりも挑戦者であるかだと思っている。
ラスネルは七瀬にとって挑戦であり、Xのクオリティを求めていたら、1曲目には歌っていないだろう。
Xとは違うラスネルを作ったから、1曲目に置けた。
その点でメロの強く切るようなドラムは必要だと言える。
なんばの時も書いたが、カバーは遊びである。
だから、それをわかった上で楽しんでいる。
気負わないし構えない。
流れてくるものを自分の感性で調理する。
そういう楽しみ方をしている。
2回目は1回目の七瀬だけじゃなく、1回目の自分も覚えているから、もっとこうしてみようとか、新たなアイデアが生まれてきたので、今回は、より遊んでみた。
傍観は趣味じゃない。
新しい遊び方を見つけることの方が楽しいし、私は演者ではないので、間違ったって構わない。
ライブの楽しみ方は人それぞれだが、挑戦する七瀬がいるなら、挑戦するファンがいたっていいと思う。
その点に関しては、さすが東京。
ライブに慣れた街。
そして、さすがラババンメンバー。
後ろから見ていると、それぞれがそれぞれの形で、音を楽しんでいる姿を見ることができて、楽しかった。
やはりこの席は儲けもの。
この後も随所にそういう楽しみがあるなと思うと、少しニヤリとしてしまった。
最後まで音を楽しみ、ラスネルは静かに幕を閉じた。
心揺さぶられるライブの始まりに拍手。
次は、LIKE A HARD RAIN。
各曲に関しては、なんばのレポでかなり書いたため、割愛していくが、今夜も最初から熱さ全開だった。
2番バッターの仕事はつなぐこと。
そういう点で、ライクは安打製造機だと思っている。
ホームランは無いけど必ずヒットを打つ頼もしい存在。
例え前者が三振しても関係無くヒットを打つ。
それって凄いことで、実はどこでも、どんな時も活躍している。
そんなライクが今日もいた。
夢見るやスイエモほど評価されないけど、一般大衆の知名度なんて気にしない。
地をいく武骨なロック野郎だ。
聞けば納得のクオリティーで、毎回七瀬らしさを体現する。
今日もベースがドラムの台に乗って向かい合わせに熱くプレイする場面も。
客席にマイクを向けて「あー!」と言わせるなど、お決まりのフリもありながら、ハイなパフォーマンスを見せて魅了してくれた。
不滅のサード(シングル)に拍手。
次は、トラブルメイカー。
緑のライトの中、ギターのシュンをピックアップ。
モジュレーターから始まる硬派な暴走族に今日もヘドバンで激しくご挨拶した。
前に出て激しくAメロを弾き、七瀬は気合いの入った顔で歌う。
タイトルコールは当然ファンが行い、波の最高潮を目指して曲が駆け抜けていく。
ゲッダンでジャンプ出来る喜びを感じながら、時に好戦的な歌詞に問いかけられながら、熱く激しく楽しむ。
トラメイは飛車角的なベテランだけど、いつまでもトガっているトサカ頭のように、衰えを見せないロックな曲。
最後まで突き刺さるような歌詞の連続で、心に強く残していく。
今夜のトラメイも、さすがのひとこと。
やはり私はこの曲が好きだ。
ここで最初のMC。
「どうもありがとう!LEファイナルへようこそ!長いツアーも今日がファイナル。始まったら早かったねー。このツアーは2回も台風に見舞われたんだよ。でも無事に開催できました。ぜひ来られなかった人の分まで楽しんでください!このツアーのタイトルはライブエモーションと名付けました。GIGからLEに戻したのは30周年の先も自分がライブを続けていくことを意味しています。ちなみに、LE97に来た方がいれば拍手してください。(パラパラと拍手が起こる)ありがとう!じゃあ今日初めてきた方はいますか?(大きな拍手が起こる)ありがとう!今日は古くから支えてもらった人も新しく来た人も楽しんでもらえるようなセトリにしたから、ぜひ楽しんで帰ってください。熱い夜にしようぜ!Heat of the night!」
というような内容でしたー。
多少の妄想はお許しください(笑)
こうして始まった曲、Heat of the Night。
なんばの時は懐かしいなというエモを強く感じたけれど、今夜はエモより熱気を感じるヒートだった。
例えるなら、なんばより温度の高い熱帯夜。
ファイナルだからかも知れないが、熱気に包まれた会場で熱く歌う七瀬がそこにいた。
なんばの時には気にならなかったメロ中に入る謎のシャンに、ん?となったけれど、これは前で見たことにより音がよく聞こえたためだと思う。
私の気付きが遅かっただけど、きっとなんばでもあったのだろう。
まあ、こういうことはよくある。
ライブはどこで見るかによって、音の聞こえ方が違うから。
後ろで見たなんば、前で見た東京と、2つの場所で見られたことは、楽しみの幅という点で良かった。
見える景色も違ったし。
そろうサビフリの中で、素敵なヒートは嬉しそうな表情を見せていた。
次は、エキゾチックなBad Girls。
ライトはダークカラフルにステージを照らす。
エキゾチックならこのノリだろうと、クラブのように身体を揺らすノリのステップアップに挑戦し、楽しむ。
ロックというよりも、ダークなダンスナンバーと考えた方が乗りやすかった。
ベースに乗りながら、作り出される沼に落ちていくように、身を委ねていく。
個人的に2回目を楽しみにしていた曲だったので、ほぼ完璧に楽しめて満足。
最後のビートの連続も、手のフリで楽しみ、ブラックホールへ吸い込まれるように曲は終りを迎えた。
次は、Nostalgia。
イントロでは、シンセを楽しむ。
流れるように途切れないようにメロに乗り、歌詞を聞いて思いを高めていく。
わかっているからこそ、それを活かす。
それが2回目の楽しみ方だろう。
緩急の高揚はさすがで、安心できる慣れた演奏と、切なさを感じる七瀬の歌い方は秀逸の出来。
サビで見せるまばゆいほどの輝きと疾走感は、この曲ならではの特別な魅力で、改めて素敵な楽曲だと感じるほど、全てがいい感じに合わさっていて、とても素晴らしいノスタルジアだった。
2番の後は、サビの繰り返しへ。
溢れる思いは 今もこの胸 焦がしているよ
そう歌うオーディエンスを目の当たりにして、何年経っても、七瀬にとって必要な曲のひとつであることは間違いなく、ファンにとって大切にしたい曲であることも、また間違いないと思った。
七瀬とファンを強く結ぶ曲。
その代表に、Nostalgiaがいた。
ここでMC。
「どうもありがとう!ファンの方に好きな曲を投票してもらったらNostalgiaが1位でびっくりしたよ!Sweet Emotionや恋心が1位だと思ってたけど、Nostalgiaなんだね!この曲も今回、セトリから外そうと思ったけど、スタッフやメンバーから、何言ってるの?と言われて入れることにしました(笑)じゃあいこう!Sweet Emotion!」
こうして始まった次の曲は、大御所のSweet Emotion。
ギターが前に出てリフを始めると、オーディエンスはそれに応えるかのようにすぐに手拍子を始めた。
曲は当然のクオリティで、最初から熱く会場を染めていく。
代表曲の役割をしっかり果たす、見事なステージだった。
Aメロの後、タイトルコールをしてジャンプ!ジャンプ!
なんばでは出来なかったジャンプ出来る喜びを感じながら、小刻みに飛び跳ねて楽しんだ。
サビはタオルを回して、タイトルコールと手拍子と、様々なフリとノリで盛り上がっていく。
もうツアーファイナルだからか、そんなバリエーション豊かなフリも覚えている人が多く、各々がこの曲を堪能しているように思えた。
光り輝く夏の空まで届くような熱気を感じながら、最後まで熱く楽しくはじけ,スイエモは終了!
さすが大御所!感服です(笑)
次は、恋心。
強めの開始だった。
音が違うのは前だからかもしれない。
言葉数が少ない曲は歌詞が響くけれど、それでも切なさは残る不思議な存在。
恋心にとってスイエモは古くからの友達であり互いをリスペクトする存在だと思う。
この曲は七瀬の原点。
夢見るの前のデビュー曲候補だったということは、この曲でデビューしていてもおかしくなかったということ。
そういう意味で、たくさんの七瀬がここに詰め込まれていると思っている。
今夜の恋心は、大きくアピールするわけでもキラキラと惹きつけるわけでもなく淡々と、でも情熱と切なさを秘めて聴かせてくれた。
まさに名曲。
他のアーティストにカバーされたこともあったり、動画で他の人が歌っていたりするけれど、どれも七瀬ほどのクオリティは出せていない。
それはきっと、七瀬の人生やアイデンティティーから滲み出るエッセンスが、他の人には無いから。
だから、ただの歌になるのではないだろうか。
それぞれの曲が七瀬の人生のひとつの節目として生まれていることを思えば、当時の七瀬が曲の中に入っていることは間違いない。
見方によってはロックともバラードとも言える、この恋心は、ある意味で特殊な曲。
織田さんのセンスの素晴らしさを語るには、なかなか言葉が見つからないが、この曲は七瀬が歌うことで初めてその本当の姿を見せてくれる曲である気がする。
七瀬でしか出せないもの、七瀬でしか出ない曲の魅力がそこにある。
そんな風に思った今夜の恋心だった。
ここでMC。
「次はバラードコーナーだから、よかったら座ってゆっくり聴いてください。今、高田さんと一緒に曲作りをしていて。その2曲を歌おうと思います。20代の時にこんなに愛してもが出来て、30代の時にすきだよが生まれて、そして今40代の終わりを迎えようとしているんだけど、このすきだよを越える曲を作ろうと思っていて。でも本当に素敵な曲だから、それを超えるラブソングなんて本当に難しいなと思って。それでいろいろ試してみたりしているんだけど、その中に20年前に作った曲で、いつか出そうと思っていたデモテープがあって、高田さんからもう一回やらないかと言われた曲があります。I Love You tooという曲なんだけど。それで作り始めて、半年くらいかかって出来た。本当に難産だった。作ろうと思って歌ってみたら、15年も経ってるから当時の私と比べて、この歌詞は合わないかなと思って、今の私に合うようにAメロもBメロも書き直すことにしました。それで、当時の私はいったい何を思って作ったのだろうと、仙台のライブが終わった時に友達に言われて、考えてみたら、ダリアの小説の主人公のことだった。その主人公を思って書いたことを思い出して。そんな昔の私と今の私が歌の中で出会ってアップデートされた曲です。」
というような内容でした。記憶が曖昧ですみません(笑)
こうして始まったバラードコーナーの1曲目は、恋に落ちた瞬間という新曲。
「今 恋に落ちたと気付いた」というサビのラストが印象的なバラードで、始まりは静寂の中での4音のピアノから。
宮崎さんの奏でる音が静かに会場の空気を変えていく。
引き込まれるような冒頭に、ステージを見つめるオーディエンス。
じっくりと、ゆっくりと、七瀬が作った新曲を聴いている。
歌詞も覚えられなかったし、メロディもなかなか文字で表現するのは難しいが、期待を裏切らない素晴らしいステージだった。
この新曲を聴くのは2回目だが、なんばに比べてマッチ感が高まっているように思えた。
中盤では、キーボードと七瀬の2人からバンドの音が加わり5人の曲へと変わる。
厚みを持った曲へと変化し、聴かせる力が上がっていた。
全体的には素敵な印象。
次のアルバムに入るのが楽しみな1曲だ。
できれば、このライブで聴いた感じで録ってほしい。
新曲にありがちな話だが、CDになる時にあまり良くない方向へ変化することがある。
編曲、いわゆるアレンジをし過ぎることによって、違う曲にようになる。l
それは避けてほしい。
化粧は必要だろうが、ライブでの姿をそのままに、素敵な姿となってCDで帰ってきてくれることを切に願う。
次は、I Love You too。
こちらも未発表の新曲である。
印象的なフレーズは、「ねえ どんな風に伝わってる?」というサビの部分。
恋に落ちた瞬間よりも少しだけテンポの早いバラード。
今夜のライブからすると、こちらの方が好きかな。
翌日も脳内で永遠のリピートが起こるほど、素敵なステージだった。
これは名曲になるかもしれないよ。
始まりはまた宮崎さんのピアノから。
この曲は終始2人だったね。
宮崎さんのいいところは、テクニックもタイミングももちろんだけど、七瀬との相性がいいところも挙げたい。
緊張って、ボーカルだけがするものではなくて、当然メンバーもするもの。
その緊張を和らげてくれる存在になっている気がする。
バラードは特にみんなが集中して見るから、七瀬の緊張はおのずと高まってしまうと思うけど、宮崎さんの優しいピアノのイントロは、それを和らげてくれたんじゃないかな。
曲は段々と美しく羽を広げ、オーディエンスに響いていった。
こちらも前曲同様、ツアーの中で、何度も歌うことで、曲とのマッチ感が高まった印象。
ツアーを一緒に周ったSpicaなどは、その違い、成長を楽しんだと思う。
私はバラードコーナーが好きだから、いつもどんな歌を歌うのか楽しみにしている。
ライブの楽しみはアップテンポだけじゃないし、バラードにはバラードの良さがある。
入り込んで、その世界観に陶酔して、思い出に残す。
これもライブの楽しみ方のひとつ。
MCで言っていたように、七瀬は今の自分が歌うような歌詞に書き換えて、この曲を歌ってくれた。
それは七瀬の今を感じてほしいという現れなのかもしれない。
若い時と今とでは、七瀬だけじゃなく、自分も変わっている。
様々な経験をすれば、恋や愛に対する考え方も変わるだろう。
同じように、音楽とは言っても、その時代や自分の心模様によって、聞こえ方、受け取り方は変わっていく。
昔はそう思わなかったが、今はいいと思うようになった。
受け入れられるようになった。
そういうことは誰にでもある。
きっと七瀬もそうだし、自分もそう。
今の七瀬だからこそ歌える歌詞があり、今の自分だからこそ響くバラードがある。
そういう点で、この曲は今の私のお気に入り。
新しいアルバムに、きっとこの曲も入ると思う。
今から発売が楽しみだ。
同じように、削ぎ落としたままでいい。
余計なアレンジをせず、変わらずにいてほしい。
素敵な姿で、CDでも、ライブでも、会えることを願っている。
すきだよとの名作の共演も見てみたいところである。
次は、JAM。
前で見たからか、ステージの印象が全く違った。
高揚感はなんばの方があったけれど、全体的なクオリティは東京が上。
深夜に起きた時のような始まりのなんばに対し、最初から電気がついた部屋にいるようなダイバーのJAM。
同じ七瀬のライブでも2本行けば違いがあり、それも楽しみのひとつだと思う。
1本だと満足はするが深みはない。
違いもわからない。
複数本行ったからこその深みであり、違いの気付きであると思う。
ツアーを一緒に回るということは、ライブを楽しむこちら側にも求められるものがある。
それは調整と挑戦。
ライブは演者だけで構成しているものではなく、そこに集ったオーディエンスも大切なライブの一部である。
そのオーディエンス、ファンのひとりとして、自身のコンディションを整えることは、良いライブを体感する上で大切なこと。
たくさんライブを楽しむとしても、それがこなす作業になっては勿体ない。
考え方は人それぞれだろうが、私はひとつひとつを大事にしたいタイプである。
ライブはいつまでも内容を、感動を覚えておきたいが、残念ながらそれは出来ない。
段々と忘れていってしまう。
特に七瀬のように短期間で何本もライブをする場合、そのツアーを一緒に周ろうとしたら、きっとひとつひとつを覚えることは、その都度書きとめない限り難しい。
ただ、思い出せなくても身体は覚えている。
熱く楽しんだなら、それが身体に刻まれ、次のライブの時に身体が反応することはあると思う。
そうなると、以前より少し楽に、やりたいことができるようになるだろう。
繰り返せば、身体に染みついた感覚で、久しぶりのライブでも踊れるかもしれない。
ツアーで七瀬の歌が成長するならば、ツアーで自分の乗り方、楽しみ方が成長することだってあるはずだ。
今回、ツアーを全通した人は、きっとそういう感覚もあったのではないだろうか。
話をする機会があれば、聞いてみたいところである。
段々と楽しめるようになったり、楽しみが深まっていったりしたのかを。
話が脱線したが、このJAMは、私にとって新しい景色を見せてくれた。
同じJAMでも違いが大きく、見え方のバリエーションを知れたことは大きかった。
重厚なメロディとたくましい歌声が轟くステージで、ライトに照らされた七瀬は、単なるカバーという概念を超えて、自分の歌として、オーディエンスを楽しませていた。
前2曲とは違うロッカバラードで、このバラードコーナーを締めくくり、濃厚な中盤戦は幕を閉じた。
JAMが終わると、袖に消えていく七瀬。
程無くして横浜ベイスターズのユニフォームを着てステージに戻ってくる。
そしてMC。
「どうもありがとう!さあ、ここから後半戦です。これを着たということは・・・わかってるよね?そう、Blue Starをやるんだけど、この曲はみんなの協力が必要です。ちょっとやってみましょう。」
そう言ってメンバーの方をチラリ。
1,2,3,4というカウントの後、「おおおー おおおおおー おおー」というメンバーによるコールの見本が歌われる。
そして、七瀬は、間髪入れずに、「ハイ!」とオーディエンスにマイクを向け、同じコールを求めてくる。
会場は、その七瀬に応えるように、おおおーと声を出して、コールの練習をする。
メンバーによる見本と、オーディエンスによるコールが交互に数回繰り返されたが、七瀬がSTOPをかける。
「あの・・・二階やってないでしょう?」
そう言って、声が出ていない二階席のことを指摘。
「みんなの声が必要なので、やってください!じゃあ二階だけやってみましょう」
と言ってカウントを始め、まずはメンバーが見本を見せて、ハイ!と2階にパス。
すると2階からおおおーと声が響く。
すかさず「関係者も!」とあおる七瀬。
再びメンバーの見本があり、ハイ!と2階に座る関係者へパス。
おおおーと関係者もコールを行ってくれて、会場から拍手が起こる。
「じゃあ次は1階の後ろだけいきましょう!3,4!」
そう言って、七瀬は1階に集ったオーディエンスにパス。
そのパスに応えるように1階の後方からコールの声が聞こえる。
「次は1階の前だけ!1,2,3,4!」
と言って、私のいる1階前方のオーディエンスにパスが送られ、大きなコールで応える。
最後は「全員で!」と七瀬。
おおおーと一体となってコールを行うオーディエンス。
こうして会場が練習を終えたところで「盛り上がっていくぞ!Blue Star!」と曲が始まった。
おおおーの練習はなんばに比べてはるかに長かったし、もっと!と強く要求する七瀬の姿が印象的だった。
後で全公演周った友達に聞いたところ、ツアーで一番の長さだったらしい。
こうして始まった横浜ベイスターズの応援歌であるBlue Starは、最初から明るく駆け抜けていく輝く1曲だった。
生で聴いたのはなんばに続き、これが2回目。
なんばで楽しんだ後、何度も家や移動中に聴いてきた曲だったので、なんばの時よりも楽しめたし、会場のテンションも高かった。
セ・リーグに限って言えば、東京は巨人&ヤクルトの本拠地だけど、横浜は隣の県だし、大阪と兵庫のような関係だろう。
会場には実際に、横浜ベイスターズのユニフォームを着て、このライブを楽しんでいる人たちも見受けられた。
もちろん、今回のツアーでグッズとして販売された七瀬ユニフォームを着たファンもたくさんいて、それぞれにこの曲を楽しむ姿が印象的だった。
東京では、タオルやTシャツなどのグッズを買い求めるファンが多く、次々と完売。
これも、東京での人気の高さの表れだろう。
ユニフォームは今回のツアーで初登場だったが、Spica君によると、アレンジして楽しめるところがTシャツとの違いとのこと。
現に、グッズとしてワッペンも売っていたし、Spica君のように、球団のユニフォームと同じく自分で刺繍やワッペンを貼って楽しんでいる人をちらほら見かけた。
それぞれに個性が出ているなら、コンテストとして、いろんなアレンジユニを見てみたい気もする。
これだけ人気があるなら、来年もきっとユニフォームを販売するだろう。
今回が白ベースなら、次はビジター色のように、反転して青色メインかも知れないし、七瀬にちなんだレインボーカラーも面白いと思う。
そう言えば七瀬の長男、キオ君は物販でボードを持って働いていた。
顔出ししたことですっかりファンの間でも有名人になったキオ君は、いろんなファンから声をかけられ、丁寧に対応していた。
ちなみに、次男のリオ君はドラマーとして過去、数度のライブでその腕前を披露。
2人揃って母である七瀬をリスペクトする姿は、七瀬にとって大きな励ましになっていることだろう。
ドラマーで思い出したが、今回のツアーの初日、福岡公演では、アンコールで福岡市長が登場し、ドラムを叩いていたらしい。
以前はスイエモを披露し、今回は夢見るで登場。
おかげで、福岡公演では、福岡市長ドラマーバージョンと、通常バージョンの2回、夢見るを聴くことができたとか。
最初は市制OO周年での登場だったらしいが、いつの間にか定番のゲストになっているらしい。
七瀬は、福岡市長のドラムの上達ぶりに驚いている様で、次もやってもらおうかなーと考えているとか。
スイエモ、夢見るときて、次は何がいいかなーと話していると、お客さんから、「ノスタルジア!」とのひとことが。
「いやいやー無いでしょ」と笑う七瀬。
そんなやりとりがあったみたい。
この感じだと、来年の福岡公演にもゲストで来そうだね。
いったい何を演奏するのか、乞うご期待!
話をBlue Starに戻すが、明るく、熱く始まった疾走感のある曲は、そのテンションをゆるめることなく、最後まで一気に駆け抜けていった。
練習したおおおーの声は、高らかに会場に響き、中には野球の応援と同じようにタオルを掲げる人も。
あっ!それいいな!と思って、私もタオルを持って、リズムをとりながら左右に動かす。
野球を見に行くことはすっかりなくなってしまったけれど、この曲を聴いて、またスタジアムに行ってみたいなと思った。
2番の後はもはや恒例となったサインボールの投げ入れを。
1球1球楽しそうに投げて、ファンにプレゼントしていた。
8球くらい投げたのかな。
中には客席の中央あたりまで届いた時もあって。
力をつけて、またベイスターズの始球式に呼ばれるといいね。
オーディエンスと一体となって歌う七瀬は終始笑顔でいい表情だったし、まるでスタジアムで体感しているような熱気と興奮の中で、颯爽とかっこよく駆けていくBlue Starは、このライブのハイライトのひとつだった。
曲が終わると、七瀬は袖へ消えていく。
着ていた横浜ベイスターズのユニフォームを脱ぎ、七瀬ユニフォームでステージに戻ってくる。
そして、彼女と私の事情のダダンダンの2・1リズムが始まり、「ここからは一気にいくよー みんな準備はいいかなー?」と七瀬。
オーディエンスから歓声が聞こえたところで、最初のカウントをみんなでやろうと誘う。
1・・・・・2・・・・・1・・・2・・・1・2・3・4!
というカウントだったが、ちょっとうまくいかなかった気が。
あれで正解だったのかな。
なんだか思っていたカウントと違ったような。
ちょっと疑問が残ったけれど、まあいいかー 明日考えよー(笑)
ということで始まった彼女と私の事情。
この曲と言えば、ダンスだよねー
しっかり踊って楽しみましたよ。
でも、やっぱり間違えたー!
2番のBメロのフリ。
なんばの時もここで間違えたんだよな・・・と後悔。
復習が足りませんでした。
台風のせいだな!(笑)
2番の後は、メンバー紹介があって、ザック、コンプ、宮崎、シュンの順で。
それぞれに短い時間で魅力的なソロを見せていたよ。
七瀬がメンバーを紹介した後は、ドラムのザックが七瀬を紹介。
「ボーカル&ハープ!相川―、相川―、相川―七瀬!」というタメを作った熱い紹介だった。
どうやらこの紹介の仕方は3パターンあったみたいで、今夜は一番タメが長いバージョン。
ザックはほんと面白い存在だよね。
後で出てくるAR相川七瀬のくだりは、今回も楽しませてもらったし、今日もザックTシャツをこっそりアピールしていました。
面白くて、ユニークなザック。
七瀬から愛され、今やすっかりメンバーとして定着した感がある。
安定したプレイも魅力的だし、これからも七瀬を支えてくれることを願っています。
サバイバルー!とか、考えよー!とか、ダンスと共に、コールも楽しみ、最後は手を口に当てたポーズで決め顔をした七瀬を見て、彼女は終了!
遊び心の入った面白いロックである彼女と私の事情は、熱いナンバーたちが集まるセトリの中で、個性の際立つ楽しいロックとして、私を楽しませてくれた。
真面目なロック、熱いロックなど、ロックな曲にもいろいろあるが、入れ込む熱心さをあざ笑うかのように、軽い気持ちでゆるく踊り、まあいいかとつぶやく彼女は、七瀬の楽曲の中でも特筆すべき面白い存在。
そんな彼女がライブのセトリに入ることによって、ライブの幅、バリエーションが大きく広がり、七瀬ワールドはより魅力的になる。
一辺倒で無いことは、一度七瀬のライブを体感すれば容易にわかることだが、そのバリエーション豊かなライブが、どのように出来上がっているかという構成要素を考えてみると、彼女という面白い楽曲が、とても重要な存在であることに気がつくだろう。
Crimsonという類稀なアルバムの時代に生み出された楽曲は、シングルにしろ、アルバム曲にしろ、新しく挑戦をした曲たちであり、その際立つ個性さゆえに、取扱いが難しく、なかなかライブで揃うことは無かった。
しかし、このツアーでは、エキゾチックで怪し気なBad Girlsが組み込まれたことで、疾走感と郷愁を感じる定番曲Nostalgiaに、軽くゆるく、今を楽しむ彼女と私の事情と、Crimson時代のシングル3曲がライブで共演を果たすという、貴重な機会が訪れた。
既に述べたように、それぞれの曲は、与えられた場所で個性を発揮し、魅力的な曲として私の胸に届けられた。
そして、この彼女についても、同様に、面白く、楽しく、私を魅了してくれた。
来年は30周年だから、かつて行われていたファンのステージ上げが復活するかもしれないし、今後も明るさと軽さで楽しませてくれる彼女から、目が離せない。
次は、満月にSHOUT!
深夜に色めくアングラの階段で鳴り響く魅力的な階段ギター。
ライトは緑で暗く演出し、最初からテンションが高い。
満月をライブで見るのは2回目だが、正直ここまでの曲とは思っていなかった。
織田さんが作った曲は、tattooもそうだが、聴き込むとその深みに気付く。
なんというセンスの塊。
そのセンスにいつも驚かされている。
今夜の満月は、狼の遠吠えを聴くというよりは、噛みついてくる狼をいかに倒していくかといったモンスターハンターをプレイしているような気分だった。
ギターもドラムも、七瀬のテンションも、まるでこちらに襲いかかるよう。
前で見たからというのはもちろんあるだろうが、それ以上に何かテンションの高さを感じた。
やはりこれがファイナルということなのだろうか。
1曲1曲が、濃厚に思える。
間奏は少し抑えるところもあったが、その後は再び嵐がやってきた。
嫌いなやつと楽しくやれるわけがないでしょ!
ズバッとしたストレートな言葉の数々を浴びながら、オオオオーと歓声を挙げて戦いを続ける。
最後は、思い・き・り!!満月にSHOUT!!!!で、大きくヘドバン。
繰り返されるアウトロの階段ギターまで堪能したら、ハイお疲れさま。
東京いいなーと思わざるを得ないほど、熱い満月だったよ。
終わった時に、ここからまだミッドとショックが続くのかと思い、ヤバイなこれと気合いを入れ直す自分がいたことを思い出す。
今日はファイナル。
振り切るまで楽しんでやるーと新たな決意を胸に、ミッドという次の嵐に備えた。
そして始まったmidnight blue。
恐ろしいほどの高速のイナズマは、今夜も発動され、のっけからオーディエンスを飲み込むように音を浴びせてくる。
公演によっては、いくぞ!と気合いを入れて臨む七瀬もいたみたい。
おそらくこのいくぞ!はかかってこい!とついてこい!のダブルミーニング。
それほどまでに余裕無き戦いであることを、ファンも七瀬もわかっている。
体力の計算も忘れるほどに、音に乗ってヘドバンし、16ビートの電流に溺れていく。
それはまるで400m走が始まったかのような、一番キツイ旅の始まり。
でもそれで良いし、それが良い。
何度も言うが、今夜はファイナル。
あとのことなど気にする必要はない。
好きなら思い切りやって、思いきり胸に、身体に刻み込む。
幸いにも2列前にわっつんがいて、その楽しむ姿を見ることができたが、やっぱり彼は凄かった。
なかむーもSpicaもテンションが高く、ファンが楽しむ姿を見られる幸せを感じながら、私もミッドを楽しんだ。
それは、まるでライブを2つ、3つ同時に見ているようで、感化され、影響されてエネルギーが増えるという、久しぶりの貴重な体験だった。
サビの手の振るスピードは、人によって違うが、16か8かでいうと、私は早い方が好きだ。
これはもう、それぞれで良いし、結局は自分が楽しめるかどうか。
この曲に関しては、周りに合わせる必要がないと思う。戦いだから。
たまんない瞬間と同じように、どう楽しむかは自由で、頭振りたい人は振って、手を振りたい人はそれで、各々が自由に楽しめばいい。
なんばの時も感じたが、席ありはヘドバンが楽だ。
少しバランスが崩れそうになっても、持つところがあるから安心してやれる。
メロ中はオイ!オイ!の声を150%に引き上げ、なんばよりも熱気を増やしていった。
自分で自分を追い込んでいく、休み無き戦い。
間奏は振り落とされそうな猛スピードのトロッコに乗っているように、正気の沙汰かと思うほど、音に狂う私がいたし、仲間もいた。
高揚した熱いテンションのまま、ラストのタイトルコールまで辿り着き、アウトロは最後の大きな2つのドラム音まで合わせて、ミッドは終了。
わかっていながら飛び込んだミッドの世界は、想像通りの荒れ狂うイナズマの嵐で、今夜も強烈に、鮮烈に私を楽しませてくれた。
これだけ振ったのだから、きっと半端ない筋肉痛になるだろうが、まあ仕方ない。
だって今夜はファイナルだから。
次はShock of Love!
予想はしていたが、ミッドの戦いでフラフラの私に構うことなく、すぐに始まった。
そして、タオルを取って回し始める。
私の感覚では、その間、なんと5秒くらい。
休憩する暇も無い。
イントロでタオルをぐるぐると回した後は、メロに乗って楽しむ。
途中何度かあるダンダンという2発の大砲にも合わせ、ショックの世界を楽しんでいく。
セトリを見た時に、何故ミッドの後にショックなんだろうと考えたが、これはおそらくショックのスイエモ化だと思った。
これまでこのラストナンバーの前のポジションは、スイエモなど代表曲が務めるものだったが、そのスイエモを前半の厚みとして使うことで、この位置があいた。
もちろん、ブレイク、夢見るなど他にもこのポジションに入れる代表曲はたくさんあるが、七瀬はショックを選んだ。
スイエモとショックの共通点は、タオルだけではない。
一番は楽曲のボリューム、大きさだと私は思っている。
セトリの作り方は人それぞれだろうが、一般的には後半に核というか盛り上がる場所を作り、それ以外の場所で、アルバムリリースのタイミングなら、アルバムの曲を入れていく。
大事なのは、幅と厚みを持たせること。
そうでないと、一辺倒の薄いライブになってしまう。
七瀬の場合は彼女のところで話したとおり、バリエーションが多く、ダンスあり、ヘドバンあり、おおおーと歌わせる合唱曲もあり、と本当に豊かである。
近年ではタオルを使った楽しみ方も取り入れて、更に増えた感じがする。
今夜も回すだけでなく、振って、放り投げてと、このショック1曲でも、様々なアクションで楽しむことができた。
放り投げは、もっとかっこよく出来るように練習したいくらいだ。
また、サビの始めは横に回すが、サビの後半は持って手を前に振るという、曲の中での使い分けもあり、とても面白い。
ショックが発売された当時には、こんな曲になるとは考えられなかったが、もう今はこれがスタンダードだし、このショックを楽しみにしているファンも多いと思う。
セトリに話を戻すと、こうしてタオルを使って楽しめる曲となったショックは、段々と七瀬から見て面白い存在になっていき、ファンが楽しむ姿も相まって、ライブの定番曲として置くようになっていった。
元々は、その濃厚さゆえにライブで歌うことを避けていたが、曲に対するイメージが変わったのだろう。
その点において、タオルという存在には感謝している。
タオルというものが無かったら、ショックはここまで来られなかったと思う。
かくしてライブで成長を続けたショックは、段々とライブにおける重要性を増していき、かつて不動の存在として君臨していたスイエモの後継者として、ラスト2のポジションに入ったと見ている。
もちろん、これは私の推測でしかないが、当たらずとも遠からずだろう。
現に、今夜のショックも期待通りのパフォーマンスで、もうこれを歌えば、みんな盛り上がれるといった安心感さえあった。
恐ろしいイナズマの後でさえ、楽曲の持つたくましいパワーでもって、十分に満足させてくれるショックは、名曲スイエモの後継者としてふさわしいと私は思う。
しっかりと楽しませた後、ラストナンバーへたすきをつなぎ、自分の役目を終える。
本当に素敵な存在になったショック。
これからも、この先も、様々な色で輝くタオルの波と共に、私を楽しませて欲しい。
そして、本編の最後の曲、EVERYBODY GOESへ。
いきなり始まるジャンプジャンプのジャンプタイムは、とても楽しく、曲の始まりを告げてきた。
サビは今日もえびばえびばのイングリッシュバージョン。
オーディエンスにマイクを向けて歌わせていたが、声は小さめだった。
みんな、迷いが生じているのかもしれない。
だって、RUOKではEverybody Gose and Downs of Lifeだからね。
そう歌わずに、えびばえびばと歌う七瀬のせいかも。
ハイライトはやっぱりあの歌詞。
自分が試されている 超えられるきっと
これはもうあかんなー。
泣いてまうわ。
台風のこと、仕事のこと、振り回された1週間。
冒頭で書いたように本当にいろいろあったんだよ。
でも報われた。
こうしてライブを見ることができた。
頑張り、願い、今日ここに来れた喜びを、あの歌詞が表現してくれて、歌が胸に強く届き、響いてきたんだよね。
こうなるともう、涙腺崩壊。
どうしようもない感動の波が、幾度もやってきた。
結局自分が試されているんだなって、また思ったよ。
諦めるのはいつでもできたと思う。
言い訳も山ほどあったし。
でも、そうしなかった。
信じて、挑戦して、そして超えられたハードル。
ありえない奇跡の中で、今を生きていることを感じたよ。
ただの1本なら、これがファイナルじゃなかったら、ここまでの思いにはならなかったかも。
行くと決めて、そこに賭ける思いを持って、追いかける楽しさを感じながらの日々。
あらかじめ決まっていなかったからこその熱意があって、叶わなくて普通だし、叶ったらラッキーのレベルなんだけど、でも近づくに連れて気持ちはどんどん高まっていった。
答えを探して、答えを見つけて、やるだけやりたいと思ってSpica君と東京へ来た。
そういう気持ちが、達成できたんだという思いが、この曲を聴くと溢れ出てきてね。
もう高揚を超えたところにある感動。
素直に受け入れるしか出来ないほどのものだった。
七瀬にしか無いものが、七瀬でしか味わえないものがここにあった。
曲の感想にはなっていないかもしれないけど、そんな報われた感を強く感じたEVERYBODY GOESだった。
これで本編は終了です。
最後ちょっと涙もろい話になっちゃったけど、まあファンが作ったレポなのでお許しください(笑)
本編最後の曲、EVERYBODY GOESを終え、七瀬とメンバーは、袖に下がっていった。
会場は再び、赤いライトで暗く照らされ、熱気が高まった空間に、少しの間、休息が訪れる。
誰もいなくなったステージを見ながら、流れ出る汗と涙をタオルで拭いて、用意された椅子に腰を降ろした。
すごいな。
すごい良いライブだな。
そう思って、置いていたドリンクを取る。
中身はもう、ほとんど無い。
一気に残りを飲み干して、空になったペットボトル。
それでも流れてくる汗をまたタオルで拭う。
休息は長く続くことなく、誰かがお決まりの七瀬コールを始める。
あの大きな声は、なんばでも聞いた。
きっと私と同じような熱い男が、そこにいるのだろう。
周りのファンも、1つおきに七瀬!七瀬!と、コールを始める。
私もコールを行い、七瀬の登場を待った。
だが、なんばでライブを経験した私は、この後出てくるのは七瀬じゃなくて、メンバーだったことを思い出し、早くメンバーが出てこないかなと思っていた。
そんなアンコールの声がしばらく続いた後、照明が点灯。
バックメンバーが出てきた。
そうそう、ここから例の紹介ね。
そう思って座ってゆっくり見ていた私の予想を裏切るように、ステージの袖から七瀬が登場する。
いつものツアーTと白いスカートではなく、黒いスタッズのついたジャケットを着て。
突然の七瀬の登場に、とまどう私。
あれ?どういうことだろう。
もしかして、今日はファイナルだから曲を変えてくるのか?
すると、中央にやってきた七瀬がMCを始める。
「アンコールどうもありがとう!今日は皆さんとやりたいことがあります。ここで皆さんとPV(Promotion Video)を撮ります!そして、スペシャルなゲストが来てくれています!BUNNYS!」
そう言うと、ステージの袖から 國學院大學全學應援團チアリーダー部BUNNYSが登場。
公式HPを見ると、紹介として「当團は今年で創團83年目となり、現在リーダー部、ブラスバンド部、チアリーダー部の三部約50名で活動しております。」とあり、長い歴史を持つ応援団とわかる。
ピンクのラインがかわいい衣装に身を包み、はじけるような明るい表情で現れた若々しい大学生たちに、会場から大きな拍手が起こる。
すぐに七瀬の周りをフォーメーションで取り囲むところは、さすがチア。
体型を組むのは、お手のものである。
「卒業したんだけど、私の後輩です」と七瀬。
その表情は、とても嬉しそう。
ただのサポートとして呼ばれたダンサーとは違い、この 國學院大學全學應援團チアリーダー部BUNNYSは、七瀬と同じ大学のチアリーディングチームで、Youtubeに挙げられているように、大学の陸上競技部の駅伝壮行会として、構内で歌った時に、共演を果たしている。
ちなみに、この時はチアリーダー、応援団、ブラスバンド、吹奏楽部とコラボするという豪華なステージだった。
もちろん、壮行会を迎える過程で、学生たちと様々な交流があったことも想像できるし、もしかしたら、そのうちの何人かは、七瀬と同じ部屋で学んだ同窓の仲かもしれない。
年齢と言う垣根を越えて学ぶことができる大学は、七瀬の人生に大きな影響を与え、数々の新しい出会いの中で、たくさんの思い出が出来たことだろう。
そして、学ぶことの素晴らしさを知った七瀬は、現在大学院へと進み、更に学びを深めている。
もちろん、学生なので折々でテストも受け、単位を取得しているようだ。
大人になってから大学へ入るのは、容易では無い。
私もかつてその勧めを受けたが、仕事をしながら大学に通うのは、かなりハードルが高いと諦めたところがある。
しかし、七瀬は違う。
自分の興味を、もっと深めたいという思いから、ロックミュージシャンという仕事をしながら大学に通う道を選択した。
ロックという概念からすれば、大学のような場所は、真逆の位置にあると言ってもいいくらい離れた存在に思うが、七瀬の中では共存できるのだろう。
それはこれまで様々なものに取り組み、挑戦してきたことが、大きく関係していると思う。
ある時はパリコレに出てランウェイを歩いたり、ある時はオーラソーマというカラーセラピーの道で講師をしたり、またある時は鹿島神宮を始めとする神社を通して神道の奥深い世界に触れ、本の出版に至ったり。
ロックミュージシャンではあるが、そのミュージシャンとしての活動ではなく、一人の人間として、興味があるものに挑戦してきた人生。
それが、今は大学という場での学びであり、赤米の保存・普及活動であるだけで、過去からずっと、挑戦したいという七瀬の人生の方向性は変わっていない。
今夜のチアを入れたステージでのPV撮影も、いわば挑戦のひとつ。
同じ学びの館で出会った力強い応援チームであるBUNNYSをリスペクトし、ツアーファイナルのゲストとしてステージに招き入れた。
ステージを華やかに彩るだけなら、どんなダンサーでも良かったと思う。
でもBUNNYSをゲストとして呼んだことに、今の七瀬の心境が表れている。
これから歌われる襷をつなげという新曲は、大学の駅伝にインスパイアされ、生まれたエール曲。
懸命に走る学生を応援するチアリーダー部BUNNYSとのタッグは、もはや必然だったかもしれない。
BUNNYSもまた、魅力あふれるミュージシャンとしての七瀬との共演は、嬉しい出来事のひとつになっただろう。
出てきた20人弱のチアリーダーが七瀬の周りでスタンバイし、力強く踏みしめる動作から曲が始まる。
メロに入ると、ステップとダンスで魅了。
様々な場所で経験を積んでいるのか、緊張した様子は見られず、溌剌と見事なダンスで、曲を盛り上げていく。
そんなBUNNYSをチラチラ見ながら、楽しそうに歌う七瀬。
それほど広くないスペースではあったが、チアの定番である高上げと受け止めも行われ、Youtubeで見たものそのままに、明るく元気づけるBUNNYS。
ひとりでは決してたどりつくことのないあの場所に 襷をつなげ
素敵な歌詞を乗せた歌が会場に響き、おーおーおーおーと左右に手を振るオーディエンス。
時計の秒針のようにカクカクした手の振り方は、新鮮だった。
最後は再び、一回一回地面をしっかり踏み締める動きへ。
ピンクのチア服がまぶしいほどに輝き、新曲の襷をつなげは終わりを迎えた。
とてもいいものが撮れたと思うし、PVの公開が楽しみである。
ちなみに、PVということは、シングルを切る可能性があるのかもしれない。
アルバムの前の先行シングルとして配信するかはわからないが、どちらにしても、このPVは今夜のライブのハイライト。
きっと見れば今夜のライブを思い出すだろう。
来年の30周年という節目に襷をつなぐ1曲。
そして、大学時代に出来た素敵な曲として、七瀬の歴史に名を残していくことだろう。
ありがとう、BUNNYS。
見事なパフォーマンスでした。
曲が終わると、七瀬がMC。
「 BUNNYSに盛大な拍手を!夏休みにも関わらずリハから一緒にやってくれたんです。本当に感謝。じゃあ、記念撮影しようか。」
そう言って、中央に集まり、オーディエンスをバックにして写真を撮る七瀬とBUNNYS。
終わると会場から拍手が起こる。
七瀬は、「もう一度、BUNNYSに盛大な拍手を!」と言ってBUNNYSを讃え、大きな拍手を受けたBUNNYSは一人ずつステージから消えていった。
BUNNYSがいなくなった後、七瀬は、「私もアンコールの衣装に着替えてくるね。じゃあここからはザックにつなぎます。」と言って、ステージの袖に下がっていった。
ドラムのザックが前に出てきて、MCを始める。
AR相川七瀬のPRのくだりだ。
これについては、なんばのレポで詳しく書いたので、気になる人はそちらを見てほしい。
内容は、ほぼ同じだったので。
説明の最中、ザックから
「ちなみに全通した人―?」
との質問が。
「はーい」
と数人が答える。
その中にとても大きな声のファンが。
それを聞いたザックは、
「毎回聞いたわー。そのかすれ声!」
と言って笑っていた。
確かに特徴的だったよ。
きっとアンコールで大きな声を出していた熱い2人組のことだと思う。
ザックに取り上げてもらえて、良かったね。
あとは、ザックが大きなQRコードが書かれたボードをぶら下げていたのも、印象的だった。
AR相川七瀬の説明が終わる頃に、着替えた七瀬が登場。
服は白のツアーTシャツにワッペンを貼ってアレンジしたもの。
スカートはなんばの時と同じく、白のフリル付きサロペット仕様と、アレンジされてはいるが、AR相川七瀬のフレームと同じ衣装だった。
「撮っていいよ」の発言があり、撮影タイム開始。
右、左、中央とゆっくり動いて、オーディエンスの期待に応える。
この撮影タイムも、今回のツアーの特色のひとつ。
時代の変化と共に生まれてきた新しい試みだね。
間近で写真を撮らせてくれた七瀬には感謝。
おかげでまたひとつ、良い思い出が出来ました。
そして、撮影タイムが終わった後、七瀬が短いMC。
「去年アルバムを2枚出して。1枚はロックモンスターと言うアルバムなんだけど、そこに入っている布袋さんのポイズンを歌いたいと思います。」
こうして始まったアンコールの2曲目はPOISON。
なんばでは乗り方を迷っている内に終わってしまったので、今回の課題曲としていたが、結果からいうと、まだまだ乗り切れなかった。
ゆっくりとした始まりから一気にダカダカとリズムが変わる。
一度上がると簡単には降りられないレールの上で、激しく流れていくメロディー。
オールスタンディングの中で跳ねる客が見えるイメージは持っているが、ここは椅子が置かれたライブハウス。
イメージと現実をどう結びつけるかは、今後も考えていきたい。
口づけで注ぐ 切なさは 二人だけの夜を今日も狂わせる
とサビの歌詞を歌った後、「ぽーいずーん!」とシャウトする七瀬。
フラッシュバックするような点滅するピンクのライトの中で、音を楽しんでいるメンバー。
どちらも、なかなか素敵でした。
まだまだ2回目だけど、楽曲の魅力は十分に味わえたし、なかなか面白い存在でもあると思う。
来年も歌われるかはわからないけれど、布袋さんとの共演を楽しみにしながら、もう少しこの曲を堪能できる乗り方を考えていきたい。
次は、BREAK OUT!
これはもう、間違いなくなんばより楽しめた。
モンキーのステップも、ジャンプも、やりたいことは全部出来た。
割と周りがやっているのはFC列だからかな?
やっぱり2回目というのが大きいね。
ダンスがスムーズにいったし、途中のヘドバンも惜しみなく楽しめた。
次々とやってくるフリとノリの変化は、この曲ならでは。
ロックだけど、ダンスチューンでもあると思っている。
跳ねるようなリズムのメロディーに、時折訪れる熱い歌詞。
自分の殻を破っちゃえ!というアッパーな曲に導かれて、スラロームのようにダンスとフリを続けていく。
wow wow・・・BREAKOUT!
と言いながらジャンプすれば、そこはもう天国に手が届くよう。
ラストは4回の連続ジャンプをして、またモンキーに入り、最後の最後まで曲を楽しんだ。
面白くも熱いブレイク。
いつから確立されたのかはわからないが、やればやるほどハマってしまうブレイクは、ライブで聴きたい曲のひとつ。
今夜もテンション高く、十分に私を楽しませてくれた。
そして次は、夢見る少女じゃいられない。
少しあおった後、ギターリフが始まる。
ひとことで言うと、熱かった。
さすがファイナルの夢見る。
テンション高かったねー。
いつも以上にベースが響いていたような気がする。
低音がよく聞こえたのは前だからかもしれないけど、この会場の響き方は悪くない。
音の響きは会場によって様々だけど、今夜のダイバーシティは、どちらかというと私の好きな方へ寄ってくれた。
バンバンバンバンやタイトルコールはもう、そこはファンに任せておけばいいという信頼の気持ちでマイクをオーディエンスに向ける。
それも曲の一部として当たり前のように入れる感じで。
初めて来た人へのご挨拶としての夢見るではなく、苦労しても来たファンへのご褒美としての夢見るのようで、視線と歌い方、そしてメンバーの楽しむ顔が印象的だった。
曲に参加する楽しさはライブならではのもの。
その参加するポイントを、信頼して任している。
これはもう、七瀬とファンとの絆の証。
デビューから約30年後の夢見るは、当時から大きくたくましく、そして熱く成長した姿で、素敵な代表曲として、今夜も集まったオーディエンスを楽しませてくれた。
やっぱりみんなやりたい。
タイトルコールをして、ジャンプしたい。
その多くの人の願いを、思いきり熱いテンションで叶えさせてくれた七瀬とメンバーに、心から感謝したい。
夢見る最高!
ここで七瀬がMC。
「どうもありがとう!ここでみんなにお知らせがあります。今夜18時に解禁されました。来年のツアーが発表されています!2月、7月、そして8月には織田さんとROCK KINGDOMをやります。まあこれだけじゃないけどね。ぜひ集まってほしいなと思っています。今は30周年の扉がとてもまぶしくて。私は今49歳だけど、あと十数年へと続く扉。それを開けていこうとしているんだなって。みんなと一緒にその時を迎えたいと思って、とても楽しみにしています。ライブエモーションの最後の曲は決まっていて。今でも…。で、このツアーを締めたいと思います。本当にどうもありがとう!」
というような内容でした。
そして歌われたラストナンバーの今でも…。
明るく大きく照らされたステージで、七瀬と共に、ゆっくり両手を振る。
大団円の始まりだ。
足早に近づいてる 夏のにおいと耳鳴り
歌が始まると、今夜のライブのことが、いろいろと思い出される。
どの曲も素敵だったな。
ボール投げや、チアの登場もあったな。
そんな走馬灯のように浮かんでくるライブのハイライトを思い出しながら、最後の曲である今でも…。を楽しんでいく。
青空のフレームに・・・のあたりで、感動の波が押し寄せ、涙が溢れてくる。
七瀬も1番のサビあたりで、思いが込み上げてきたのか、涙ぐんでいる。
いろんなことを思い出す。
激動の1週間だけじゃなく、本当に久しぶりの七瀬のライブだったなんばのことも。
ツアーに行くと決めたこと。
そしてバースデーの大阪が素晴らしかったこと。
打ち上げで新しい仲間ができたこと。
ツアーを周るみんなの楽しい話。
東京への思いが募ってきたこと。
諦めたこと。
でも諦めきれなかったこと。
その時、たくさんの友達が浮かんだこと。
道を探したこと。
そして超えられたこと。
どれほどの奇跡と感謝がそこにあるだろう。
そんなことが次々と、今でも…のメロディと共に波になって、私の心に迫ってくる。
一度でなく何度も。
七瀬が歌う姿と、明るく照らされたステージ、そして手を振るオーディエンスを見ていると、何か全てが、何もかもが報われた気がした。
とてつもないエモーショナルな体験。
これまでも、今でも…。で感動したことはたくさんあるけれど、またひとつ忘れられない今でも…。だった。
太陽くらいまぶしい七瀬がそこにいて、素敵な光に満ちた空間の中で、大きな大きな愛に包まれている。
これがファイナルの今でも…。
追いかけて体験できた、素晴らしい景色。
エモーショナルの海の向こうに、夏の太陽が輝く特別なラストナンバーだった。
今でも…。が終わると、会場からは大きな拍手が。
七瀬とメンバーは中央に集まり、「ありがとう!」とひとこと。
5人が手をつないで、オーディエンスに対し万歳と礼を2度行った。
会場からは、割れんばかりの大きな拍手。
その後は、ツアーの最後だからと、オーディエンスをバックに、七瀬とメンバーは写真撮影。
広角カメラだったのか、後日UPされたその写真には、多くのラババンメンバーもたくさん写っていた。
写真を撮った後、再びの拍手の中で、メンバーは一人ずつステージの袖へ消えていく。
七瀬はまだステージに残り、端の方まで歩いてきて、集まってくれた多くのオーディエンスに手を振り続ける。
後ろの方にも二階にも手を振り、感謝を伝えていく。
そしてMC。
「今、レコーディング中で、11月に向かってアルバムを作っています。このツアーで得たパワーを使って、いいアルバムを作るから、楽しみにしていて。今日は本当にどうもありがとう!」
というような内容だった。
既にスピーカーからは、新しいアルバムに入ると思われる新曲が、大きな音で流れている。
ミドルテンポで前向きな歌詞が印象的。
その新曲をバックに、ツアーを終えた達成感と、次へ向かっていく勇ましい表情でステージに立つ七瀬。
そこに寂しさは無く、次の楽しみまでの休憩に入るだけのような、またお互いに磨いて、30周年で一緒に楽しもうといった黙示の約束を交わしているかような姿だった。
このタイミングでのツアーの発表が示すように、七瀬はもう次に向かっている。
更なる楽しみが待っていて、そこに向かって着々と進んでいるようだった。
いつもなら巻き起こる、Wアンコールを求める七瀬コールが入る余地も無いほどに、たくさんの愛と感動を届けてくれた七瀬は、最後にステージの袖の前で一礼。
とても素敵な顔をして手を振る七瀬に惜しみない拍手で感謝を伝え、ツアーファイナルのライブは終了した。
心の中だけでなく、全身に広がった満足感が、ライブ後の私をあたたかく包んでいた。
二階には師匠である織田さんが来ていたよう。
ライブ後には七瀬との2ショット写真が挙げられていた。
他にも高田さんなど、著名な方がちらほらいたらしい。
それぞれにきっと、私と同じように素敵な感動を覚えたことだろう。
今夜のライブは、Live Emotionというツアータイトル通りの心動かされる素晴らしいステージだった。
それぞれの楽曲が魅力的に感じたし、バリエーションの豊かさと遊び心、ファイナルならではのチア参加など見所はたくさんあって、とても充実したライブだった。
ツアーの中で、馴染み、成長した新曲たちも、このライブの立役者のひとつ。
代表的なナンバーを惜しみなく入れて、カバー曲と新曲たちを織り交ぜ、締めるべきところは、EVERYBODY GOESと今でも…。で完璧に締める。
考えられた素晴らしいセトリには、心から拍手を送りたい。
撮影カメラが入っていたことを思うと、このライブをDVDにして発売する可能性は十分にありそうだから、期待して待ちたいと思う。
もちろんツアーはこの東京だけじゃなく、大阪も素晴らしかったし、サプライズが起こった福岡、曲が熟成してきた熱い札幌など、各地で確かな跡を残してきた。
それはどれも行かなきゃ見られなかった感動の世界。
全部行った人はその分、私みたいに2本行った人は2本分の楽しみがあり、思い出ができた。
このレポは、私的なものだから、私の視点で書いているが、それぞれにそれぞれの視点で感じたエモーショナルなものがあると思う。
それを話せたり、分かち合えたりできる仲間がいることは、本当に尊いし、嬉しいこと。
そして、それはこのツアーが終わっても、次のライブやイベント、そして来年のツアーへと続く素敵な宝物。
来年はいよいよ30周年がやって来る。
この時にファンでいられることを幸せに思いながら、準備をしっかりして、ひとつひとつを楽しみたい。
ライブではきっと、いろんな曲を歌ってくれるはず。
新曲はもちろん、久しぶりに歌う懐かしいナンバーもたくさんあるだろう。
2月のムーンダンスは、バラード版の30周年を意識したセトリのライブになるかもしれないし、7月の七瀬の日は、ゲスト満載の華やかなライブかも。
8月はとにかく織田さんとの共演が楽しみ。
前回のキングダムには行けなかったから、再びの師弟タッグの再結成には大いに期待している。
リリースする作品は、アルバム一枚だけではないだろう。
ベストも出るだろうし、未発表曲を含めたこれまでのコンプリートボックスなどもあるかもしれない。
思い浮かべるだけでも、充実した周年活動になる予感。
それらをまた、七瀬を通して出会った仲間と共に楽しめたら、どれほど素晴らしいだろうか。
来年は七瀬の活動を祝い、同時に仲間との絆を深める30周年になりそう。
今は余韻に浸るけど、七瀬の表情が物語るように、既にワクワクは始まっている。
というわけで、ライブレポートはこれで終了!
最後まで読んでくれて、ありがとう!
なんばの果てしなく長いレポとは違う視点を持ちながら、ライブのレポを書いてみたけれど、楽しんでいただけましたか?
いちファンの感想だけど、読んでくれた人の頭の中に、感動のツアーファイナルが浮かび、エモーショナルな思い出を、再び思い出すことができたなら幸いです。
また、残念ながらライブに行けなかった人は、このレポートで、少しライブの疑似体験ができたらいいなとも思っています。
今回は何度も言うように、仲間のおかげで体験できたライブでした。
私みたいな数年ぶりにツアーに参戦したファンでも、素晴らしい七瀬のパフォーマンスと、あたたかい仲間たちのおかげで、充実したツアーを過ごすことができました。
本当にどうもありがとう!
関わってくれた仲間には、心から感謝しています。
来年の30周年ツアーでも、大阪のライブの日は私のバースデー。
2年連続なんて、愛されてるわ、私(笑)
では、数々の出会いと幸運に感謝して、また、来年も各地で仲間と再会を果たせることを期待して、このレポートを締めたいと思います。
ありがとう、七瀬!
ありがとう、みんな!
EVERYBODY R&R!!!
setlist
01.Rusty Nail
02.LIKE A HARD RAIN
03.トラブルメイカー
04.Heat of the Night
05.Bad Girls
06.Nostalgia
07.Sweet Emotion
08.恋心
09.恋に落ちた瞬間(新曲)
10.I Love You too(新曲)
11.JAM
12.Blue Star
13.彼女と私の事情
14.満月にSHOUT!
15.midnight blue
16.Shock of Love
17.EVERYBODY GOES
Encore
18.襷をつなげ(新曲) with BUNNYS
19.POISON
20.BREAK OUT!
21.夢見る少女じゃいられない
22.今でも…。